ひろかずニュース
          平成13年10月・第10号

                   (ホームページUP月日・平成14年10月14日)

新委員会の構成が決まりました

  議員の任期は一期4年間となっています。余市町の場合、選挙の当選日ではなく、8月18日までが任期となっています。
  余市町議会では審議を活発にするため、委員会主義をとっていて、各議員は、総務・文教社会・産業建設のどれかの常任委員会に必ず属さなければなりません。
  委員会構成は前期・後期に分けて入れ替えをする事になっており、8月29日に臨時会が開かれ、新しい構成が決まりました。尚、議長・副議長・監査委員についての変更はありません。
総務常任委員会
 委 員 長  佐藤  敏(町民連合)
 副委員長 中谷 栄利(共産党議員団)
         吉田  豊(町政クラブ)
         安宅 俊威(町政クラブ)
         島  鉄雄(町政クラブ)
         渡辺 秀郎(新政会)
文教社会常任委員会
 委 員 長  熊倉 義城(共産党議員団)
 副委員長 松原 友香(町民連合)
         佐藤 一夫(町政クラブ)
         吉田 広之丞(新政会)
         藤井 良一(新政会)
         佐々木 正江(共産党議員団)
         川原木 五郎(公明党)
産業建設常任委員会
 委 員 長  納谷 準一(新政会)
 副委員長 吉田 浩一(町政クラブ)
         佐藤  博(町政クラブ)
         掘 幸次郎(新政会)
         渡辺 正治(共産党議員団)
         岩戸 てる子(町民連合)
         白川 栄美子(公明党)
議会運営委員会
 委 員 長  佐藤  博(町政クラブ)
 副委員長 渡辺 秀郎(新政会)
         佐藤 一夫(町政クラブ )
         藤井 良一(新政会)
         熊倉 義城(共産党議員団)
         佐々木 正江(共産党議員団)
         松原 友香(町民連合)
         白川 栄美子(公明党)
  常任委員会は一人一委員会しか所属が出来ませんし、欠員が出た場合でも、入れ替えは出来ない事となっています。また、議会運営委員会(通称・議運)とは、議事日程の決定や議会のルールを話し合う委員会であり、この委員会には、おおむね、会派の代表者が入ることになっています。
  尚、議長については、どの委員会にも席があるために、特定の委員会には所属していません。

産業建設常任委員会副委員長
  今回の委員会変えで、産業建設常任委員会副委員長を命ぜられました。無論、会派関係の割り振りもありましたが、一期目の任期半分で常任委員会の副委員長は、誠に名誉である反面、その重責さをひしひしと感じています。
  常任委員会の委員長・副委員長は、各種審議会委員も兼任する事となっており、私は観光審議会委員と中小企業振興審議会委員の二つの審議会委員の任命を新たに受けました。この他、これから建設される沢町小学校建設促進特別委員会にも所属する事となりました。
  財政的には非常に厳しいものがある現在、少しでも税収を上げるためには、地元経済の活性化しかなく、全力で当たりたいと思っております。また、沢町小学校建設に対しては、私も小学生の子供がおりますので、親の目から見た、子供のためになる学校建設に意見を出して行こうと思っております。

町村合併と広域化
  今までは新聞紙上のみでしたが、自治体自身から合併の話題が出るようになりました。そして、余市町でも、9月号広報から合併特集が組まれるようになりました。
  なぜ、今、合併を言い出すのか?だれが言っているのか?と言えば、これは国が言っているにほかなりません。そして、国が合併をさせたがっている理由は一つしかありません。それは、お金が無いからです。
  町の収入は、一般財源と呼ばれる直接的に入る税金である住民税・固定資産税・都市計画税等(役場から直接キップが来るもの)と間接的に入る地方交付税等とに大別出来ます。
  地方交付税の財源は、法人税・所得税・酒税・消費税・タバコ税等があり、その町の人口や面積等、一定の割合で分配をします。
  現在、国内では約3300の市町村があり、国はこれを1000くらいにしたい意向です。少なくなれば、当然、事務量が減り、自然と経費の節約ができ、さらに、原資となるものが決まっている以上、合併をさせ、一つの自治体には、今まで以上の金額を出し、総体として削減させる事にあります。
  さて、町村合併は、本当の意味で今までの暮らしが変わらず、そして、合理的になるのか?といえば、なる場合とならない場合があり、その町村の地理的条件や隣町の状況等によって大きく変わって来ます。
  現在、北後志として広域で行っているものとしては、消防とゴミ焼却があります。また、道央地区では、水道を市町村の枠を越えてやっている所もあり、莫大な設備投資が必要なものは、総じて広域的な形で行っています。
  削減される対象としては、すぐには無いでしょうが、将来的には役所の各窓口や各学校(これは子供の数、そのものが少なくなる事もあります。)が予想されます。
  各自治体の首長も、推進派・反対派・また、情勢を見極める派と様々ですが、大谷町長は、現時点では、『住民に知らせた上で、道に仲介役を頼みたい。』と発言しており、自らの考えを表明しておりません。
  国では合併特例法なるもので平成17年3月末までに、ある程度合併を推し進めようとしています。内容的には、補助金の増額と、さらに10年間は現在の補助金等の保証というものです。
  私も、合併に関するセミナーに数件出席した事がありますが、学者の間でも、推進派と否定派の二つに別れており、どちらの言い分についても「ごもっとも。」という箇所はあるのですが、どの講師の方々も、現実的に過疎地で生活の糧を求めておられる方はいないのでは無いか。と思っています。
  合併については“する”“しない”のどちらかしかなく、さらに、合併が避けられないのであれば、結論は別とて積極的に考えを打ち出して行くべきではないかと考えています。

議員の削減は必要か?
  市町村が合併することにより、人的削減が計られる事は間違いありません。しかし、これによって、広い意味での住民サービスが低下することも多くなるのではないでしょうか。
  合併によって、首長・議員も役場職員も少なくなるのは確かであり、その分、経費的には削減されます。ですか、首長・議員が少なくなることによって、身近な存在にはならない。つまり、住民が直接意見を言う場所と機会も間違いなく減ります。
  さて、議員は議会という公式な場所で意見をいうことが出来るのですが、定められた時間とルールによって行われています。
  余市町の場合、本会議場では一議題につき一人3回までの決まりがあり、答弁がいくら不満でも終わらなければなりません。
  さて、私も議員としての短い経験の中で、何を根拠として発言しているか?といえば、住民から聞いた話し(要望)や自らの体験上・生活上で感じた事であり、実感が持てるもの。事実に基づいたものとなります。
  しかし、議題とはテーマであって、そのテーマから外れた質問は出来ません。つまり、保険の話をしている時に「この橋はどうなっている?」という質問は出来ません。
  限られた時間と回数とテーマの中で行う質疑には限界があり、また、発言として実感の持てるものは、個人の体験上のものであり、これもまた、人様々であって、100人いれば100通りです。つまり、議会においては、人数が多いほど意見は多数でることになって、また、提案も多くなり、結果としては住民要望が実現可能かどうかは別として、理事者側に届くことになります。
  つまり、理事者側から見れば、意見が無ければ、『そういう要望は無い』ということになり、理事者側へ住民の声は届かない事になります。
  次に、余市町の場合、委員会主義を取っています。この委員会では発言の回数制限もなく、比較的時間にも余裕があります。つまり、ある程度納得した議論が出来ることになります。そして、余市町の場合は、懸案事項が山のようにあり、ある程度分散させる必要があり、このため総務・産業建設・文教社会の三つの委員会に分けられています。
  現在の議員定数は22名で、議長は除かれますので、21名を3委員会で分けますので、一委員会は7名となります。
  委員会審議においても、委員会の結論として採決が行われる事があります。つまり、4名の賛成があれば、『賛成多数』となります。
  議員は、それぞれの考えや目指すものによって“会派”で組んでいます。共産党・公明党というように、それぞれの党員が2名以上いる場合は一つの団体として会派を組み、会派イコール党派ということになり、党の方針に沿った形で賛否を決める場合もあります。しかし、それぞれの党の方針が、末端の自治体でも全て通用するのか?実情に則しているのかと言えば、必ずしもそうではないと思います。
  さて、現況の余市町の委員会運営においては、4名が賛成すれば、委員会は通過することになり、また、委員会での決定は会派の代表として入っている以上、お互いに尊重しあわなければなりません。つまり、委員会での決定事項が本会議での決定事項になる可能性は多分にあります。
  極論をすれば、現状でも4名の意見によって、各種事項が決定されており、定数が削減され、仮に現在の議員定数の半分になれば、3名の委員会で、そして2名賛成によって、事が運ばれる事になります。これで民意が正しく反映されるのか?といえば、難しいのではないでしょうか。
  では、現在の委員会制度を改め、常に全員出席の委員会とすれば良い。という意見もありますが、現実問題として『毎日会議では、生活が出来ない。食べていかれない。』ということになります。
  私は月額報酬として20万円の議員報酬を預からせて頂いておりますが、税金・年金の掛金等で、手取り15万円前後であり、私の場合、保険証は自分の会社で社会保険を掛けているので、国民健康保険は掛けていません。しかし、これが議員報酬のみとなれば、当然、国民健康保険に加入しなければならず、私の場合、一月当たりの保険額は26,000円と計算されます。独者ならばまだしも世帯主ともなれば、これでは生活が出来ません。
  無論、賞与もあり、最終では300万円強の総支給となりますが、特別公務員という立場で、役場職員ではないために、俗に言う燃料手当等はありません。その上、議員なるが故の出費(一般では使用しない地方自治法の書物は毎年、買い替えなければならない)もあります。つまり、現行のままでは副収入が無い限り、議員報酬だけではやっていけないということになります。
  では、今の倍の報酬で、人数を少なくすれば良いのではないか?ということにもなりますが、常勤となれば、どうしても、世間の感覚からずれて行くでしょうし、さらに、ごく少数の意見によって町政が運ばれ、町長と同様の決定権を持つことになりえます。 
  町長と議員は同じ選挙で選ばれますが、町長は大統領選挙であって、議員はあくまでも代議員選挙であり、選挙制度が違うにもかかわらず、町長と同様な権力を持てる可能性があり、これは、現在の選挙制度そのものを破壊してしまうことになるのではないでしょうか。
  これと反対に、報酬を極端に下げれば良いのではないか?という意見もありますが、これでは、立候補をする人がごく限られた階層の人だけとなり、これでは定員を満たさない場合もあります。
  私、個人の考えでは、議員削減に関しては、まだ結論が出ないのですが、現状として、議員になりたがる人は減少しているのは確かでは無いでしょうか。
  余市町の場合、昭和54年には定数24名に対し30名の立候補。以後、58年は27名。62年は26名。平成3年からは現在の定数である22名となりましたが、25名しか立候補せず、以後、前回の選挙でも25名の立候補しかありません。倍率で見れば、昭和54年は1.25倍。前回は1.13倍です。
  地方自治法上の規定では、余市町の議員定数の上限は30名となっており、この定数を越える立候補が無い事は確かであり、つまり、行政への監視役をも務める議員が少ないことは、結果的には住民への不利益に繋がるのではないでしょうか。
  この問題も、町村合併と同じく非常に難しい問題ですが、市町村が合併しなければならない時、自ずと結論が出るではないかと思います。そして、議員は行政を監視するのが役目であるのなら、住民は議員の監視役ではないでしょうか。そして4年に一度の選挙で、民意を反映させるのが正しい自治だと思っています。

平成13年第3回定例会終了
  本年第3回定例会が9月21日、終了しました。今定例会は一般質問の他、主要な事項は次ぎの通りです。
☆水道料金の値上げ
   平均で35%の値上げとなり、本年12月分より新料金となります。
  尚、本会議場での採決結果は、賛成13名・反対6名でした。
☆沢町小学校新築に関し、沢町小学校建設促進特別委員会の設置
   議員8名による特別委員会で、議会として特別委員会を通じて、
  要望等をして参ります。事業については設計業者も決まり、本年度
  中に設計を終了し、その後、建設に入ります。
 委 員 長  渡辺 正治(共産党議員団)
 副委員長 藤井 良一(新政会) 
         吉田 浩一(町政クラブ)
         佐藤 一夫(町政クラブ)
         白川 栄美子(公明党) 
         吉田 広之丞(新政会) 
         中谷 栄利(共産党議員団)
         松原 友香(町民連合)
☆平成12年度水道決算特別委員会の設置
   議長・監査委員を除く、議員19名による特別委員会が設置されました。
  尚、12年度末での水道の累計赤字は1億9133万円です。
☆港保育所の条例廃止
   余市町には町立保育所として、現在、黒川・港・大川・中央の4ッの
  保育所があります。この中で条例の港保育所の部分を削除する案が
  出されました。審議については、所管である、文教社会常任委員会に
  付託され審議されます。
☆白岩ゴミ焼却場改造の補正予算
   小樽桃内地区で計画中の広域ゴミ焼却処理施設の実施が、計画よ
  り遅れており、現在使用している、白岩の焼却場を新しい構造基準(ダ
  イオキシン対策)に合わせるため改造されます。本年度予算額は
  6669万円です。尚、総額は3億6750万円の計画で北後志5ケ
  町村で負担します。負担割合は人口とゴミの量によって決められ、
  余市町の負担率は66.66%となっています。
☆町道路線の認定と廃止について
   土地区画整備事業にかかわる認定と廃止で、新たに認定される
  のは16本、廃止10本で、所管の産業建設常任委員会に付託され
  審議が行われます。尚、これにより、町道は454路線。
  総延長22万6253qとなります。
☆台風15号による被害に関して
   町長より行政報告として、報告がありました。
  自主非難・1世対3名。床上・床下浸水9世帯23名。崖崩・法面崩 壊3件。
  豊浜簡易水道護岸崩壊。梅川地区簡易水道埋設道路陥没等、
  被害額1362万円でした。

私の一般質問・その1
 13年第3回定例会において、次ぎの3件の質問をしました。
1,余市高校の現状と今後について
  少子化が一段と進む現場において余市町・並びに地域として高校というものを
どう考えているのか。特に町長の公約との兼ね合いについて質問しました。
  現状はかなり厳しく、二年前と比較するとクラス数は半減し、現在、は普通科2
・園芸科1の3クラスしかありません。
  高校は道立なので、直接町が関与する事が出来なく、また、今後、進むと思わ
れる町村合併では、間違いなく、教育施設にそのしわ寄せが来ると考えています。
町長は『検討した中で進めたい。』との答弁でした。
2,子供たちの安全確保について
  各小中学校の安全確保のために、どんな事をしているのか。また、新築される
沢町小学校について、建設的にみて安全面に対しどう配慮されるのかを質問しま
した。
  新築される沢町小学校については、「職員室と生徒玄関の位置関係において、
見渡せるようにした方が良いのではないか?」との提言をし、教育長からは『今後
十分に配慮して設計依頼をしたい。』という答弁を頂きました。また、学校近辺の
配布物についても、実例を上げて質問し「ルール作りが必要ではないか?」との
問いに対し『言われている事は理解出来るが、ルールを作ると暗黙に認めてしま
う事となるので、出来ない。』という答弁をもらいました。
3,余市町の職員採用と教育について
  新規採用はどのような基準で採用するのか。人事異動の目安。職員に対して
具体的にどのような教育をしているのかを質問しました。
 「二次試験の採用日を早めるべきではないか?」また、「職員教育をする上で
町長の姿勢はどうなのか。」と実例を出して質問をしましたが、納得の出来ない
答弁が返って来ました。

水道料金が値上げになります
  水道料金の改定については、8月広報の中にチラシとして役場側からの案内がありました。
  議案としては、6月の第2回の定例会で付託され、議長を除く議員全員で特別委員会が設置され、審議する事となり、また、以下のとおりに審議が進みました。
8月 2日
 料金改定に伴う、住民意見を聞くために、参考人公聴会の実施を決定。
   ※水道の場合“答申”する機関である審議会が設置されていないために広く
   町民の意見を聞くために、公聴会に準じた参考人を、議長名で募集し広く
   意見を求める事となりました。
   ※告示の方法として新聞社に依頼。また、実施するに当たり、反対・賛成、
   それぞれ3名ずつを募集し、片方の意見を述べる方が“ゼロ”の場合、
   公平な意見聴取が出来ない事から中止する事が取り決められました。
8月 3日
 町内の全水道施設の現地視察。
8月 6日
 理事者側提出資料の説明。
8月16日
 新聞紙上での参考人募集。
   ※参考人の募集については、決定後、すぐに新聞社に依頼をしたのです
   お盆期間とも重なったために、結果的に周知期間があまり無い所での募
   集となってしまいました。以後、このような場合の周知方法について課題
   を残しました。
8月24日
 意見聴取参考人締め切り日。
   ※反対者3名の応募はあったものの、賛成者の応募者はゼロ。
8月29日
 参考人公聴会の中止決定。また、値上げ反対の陳情書・請願書が提出され
 この陳情者・ 請願者を参考人として招致する事についても、採決により否決。
9月 7日・金曜日
 午後1時から審議開始。
9月10日・月曜日
 午前10時から審議開始。
9月11日・火曜日
 午前10時から審議開始。午後になり、採決によって審議延会とする。
   ※秋雨前線と台風15号による雨被害のため。詳しくは後段に掲載。
9月14日・金曜日
 午前10時から審議開始。審議終了により、委員会採決。
 賛成12名、反対6名の賛成多数で、役場側の原案通りに可決。
   ※議長は員数外。委員長は採決に加わらず。一名欠員。一名欠席。
   ※反対議員は吉田豊、共産党4名、それと私であり、私の賛否の考え
   方は別途記載しております。
9月18日
 第3回定例会において、水道委員会の結果報告の後、本会議採決。
13対6で、原案通りに可決。12月分より新料金が適用されます。

水道会計とは?
 水道料金は税金とは違いますが、公的要素が強いものであり、また、役場の事業ですが、公営企業として、役場一般会計とは切り離して別枠で運営されています。
 公営企業とはあまり耳慣れない言葉ですが、札幌市の場合、市営地下鉄や市営バスというように、第三セクターではない、市直轄の企業の事をいいます。自治体によっては、ガスを併設している場合もあり、ガス水道局と名乗っている所もあります。
 そして、この公営企業の管理者は、本町の場合は、町長が兼任をしていますが、首長が兼任をしていない公営企業もあります。
  水道会計は大きく分けて、水道会計と簡易水道会計の二つに大別出来、この二つの違いは、給水する人口で分けられ、さらに、一般会計からの繰入の枠の違いによって決められます。
  事業的には水道も簡易水道も、やっている内容は同じであり、簡易水道だから“簡易に”なっている訳ではなく、あくまでも会計上の違いによって分けられているだけです。ただし、浄水場の規模としては簡易水道の方が、規模は小さいです。
  本来、水道事業は独立採算制が原則なのですが、簡易水道は給水する人口が少ないために、設備投資に対しての売上額(水道料金)が低いために、一般会計からの繰り入れをしなければ、事業そのものが成り立ちません。
  道内、212自治体のうち、水道として運営されている自治体は108団体、112市町村のみであり、残りは簡易水道とされています。尚、団体数と自治体数が違うのは、町村の枠を超えて、広域で行っている自治体があるからです。
  後志管内を見た場合、水道で行っている自治体は小樽・倶知安・岩内・古平・余市のみであり、あとは簡易水道となっています。

  さて、役所の帳簿の付け方は、現金が動いた時に帳簿に記載する“現金主義”となっています。これに対し、水道は企業会計という事で“発生主義”を取っています。
 発生主義ですので、売掛金もあり、さらに、投資したものを減価償却するために複式簿記で記載しますが、民間会社の経理と考え方が一部異なっています。
  一番の違いは、資本金と借入金の扱いで、民間企業では、資本金と借入金は別個のものとして扱われます。これに対して公営企業の資本金は、自己資本金と借入資本金に分けられています。

   平成12年度余市町水道事業会計貸借対照表
                         平成13年3月31日現在  単位・円
      資  産  の  部            負  債  の  部
固定資産                   流動負債
有形固定資産                  未  払  金      2,638,702
 イ土      地   65,014,232    預  り  金        621,738
 ロ建      物  178,468,204     F・流動負債合計   3,260,440
 ハ構  築  物 2,551,112,975
 ニ機械及び装置   491,716,684        資  本  の  部
 ホ車両及運搬具      606,210    資 本 金
 ヘ工具器具及備品   1,604,427     自己資本金    508,203,718
 ト建設仮勘定     12,821,892     借入資本金
A・小    計   3,301,344,624       企業債     2,435,192,611
無形固定資産                   G・資本金合計 2,943,396,329
 イ施 設 利 用 権   16,117,929
 ロ電 話 加 入 権     161,100    剰 余 金
 ハ水 利 権        3,231,000     資本剰余金
B・小   計      19,510,029      工事負担金    650,221,213
C・固定資産合計  3,320,854,653      受贈財産評価額   4,233,176
流動資産                      H・資本剰余金合計654,454,389
 イ現 金 預 金    21,530,770  利益剰余金
 ロ未 収 金       65,885,805    I・減債積立金       2,310,000
 ハ貯 蔵 品        2,016,133   J・当年度未処理欠損金193,133,797
D・流動資産合計 89,432,708      K・利益剰余金合計 ▲190,823,797
                              L・余剰金合計  463,630,592
                              N・資本合計  3,407,026,921
E・借 方 合 計 3,410,287,361     M・借 方 合 計 3,410,287,361


計算式 A+B=C C+D=E I+J(Jは▲)=K H+K=L
      G+H+K=N  F+N=M
用語説明等
建設仮勘定=建設は終わっているけれども、まだ使用されていない箇所の
       水道管。
水 利 権=貸借上にいう水利権は、この権利を取得した時に要した金額の
       事を言う。
未 収 金=未納水道料金ですが、月末締でキップを発行し、翌月から集金
       が始まるので、月末ではこのような数値になります。
貯 蔵 品=応急用修理材料・水道メーターの在庫。
工事負担金=移設保証金。
受贈財産評価額=現物で譲り受けたもの。
減債積立金=借入金返済のための積立金。
当年度未処理欠損金=累計赤字。

  公営企業会計における勘定科目には借入金の項目はありますが、貸借対照表上では、借入金の項目は無く、借入資本金として資本の部に入ります。そして、資本金でも“借入”なので、当然、返済して行かなければなりません。
  そして、民間でいう資本金は、試算表上では定額となっていますが、公営企業会計では、借入の状況によって、常に、変化をしています。
  さらに、一般企業の資本金は原資となるものであり、不足の場合は、株式の発行等によって増資する事が可能ですが、公営企業会計の資本は、利益を数値的に資本に組み入れをして増やして行きます。ですから資本金が増えても、必ずしも原資が増えているとは限らない事になります。
  水道会計は原則、独立採算制という事になっており、人件費や設備投資、家賃においても水道料金でまかなわなければならない事になっています。そして、余市町役場には水道課という部署がありますが、この部所の職員給与は、水道料金から出ており、さらに、現在の庁舎が昭和46年に完成したときに、1550万円が庁舎使用料として水道課に付加され、現在も償却が続けられています。
  水道会計でいう独立採算制の一例として、下水道工事をした後に、再び同じ箇所の道路を掘り返し、水道工事をしている場合があります。同じ役所の仕事といっても、お金が出る所が違う。特に水道の場合は、これに当たるために、このような事が度々発生します。

水道会計の現状
 さて、水道は取水した水をろ過・消毒処理をして給水します。取水には水利権という権利が必要であり、権利を得るために現金が必要な場合もあり、また、処理は塩素消毒をしたりするために、薬品を買うためにこれもまた現金が必要です。さらに、職員の人件費やこれから設備投資をするための資金分を見込んで、給水という形で水を販売します。
※水利権 河川法23条で『河川の表流水を占用しようとする者は、建設省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない』とされており、この法令により許可された流水の占用の権利を“水利権”といい、この許可なしには水は使えません。
 水道事業の特徴として、水道施設の設備投資は巨額であり、設備投資での不足額は独自で借金をしてまかなわなければならない事になっています。そして、現在の水道会計の借入金残高は約24億円であり、支払利息だけでも年間1億円弱に上っております。
 今回の審議においては、下記の数値の資料が提出されました。これは、現行料金のままでいった場合、下記のような計算となります。尚、12年度までは実績であり、13年以後は見込み数です。
単位・千円  13年以後は見込
        平成11年  平成12年 平成13年  平成14年  平成15年
収 支 差 額  ▲39,006    ▲58,268   ▲55,173   ▲60,630    ▲90,323
未処分利益 ▲134,865  ▲193,133  ▲248,306  ▲308,936  ▲399,259
資 金 収 支   38,180     21,531      1,112    ▲76,466  ▲122,353
 収支差額=単年度の赤字・黒字 未処分利益=累計赤字
 資金収支=手持現金
 
  さて、私は、公営企業会計というものは次ぎのように考えました。まず、帳簿上の累計赤字はさほど問題ではなく、また、前掲のように利益分を資本に組み入れる事が可能であり、現在の資本金は過去の利益の積み立てであるのならば、資本が“ゼロ”になるまで頑張るのが公営企業ではないか。
 次ぎに民間企業会計は、帳簿上の数値が大切で、この帳簿上の数値により企業の内容が判断されます。そして、資本を元手に企業を運営し、事業を拡大して行くのが民間企業です。しかしながら、公営企業は、利潤を追求するものではなく、修繕費や設備の更新が出来れば良いのであり、資本を事業拡大に目的とした蓄財をする必要はありません。そして企業会計は、帳簿上でいくら赤字になろうとも、現金が動いている限りは、倒産はしないという現状があります。
  しかしながら、資金収支については、平成14年度には赤字に転落する見込みであり、仮に、14年度以後に計画されている事業をせずとも、現行のままで行った場合、資金不足になる事も配布資料の中に掲載してありました。
  資金収支が赤字に転落とは、手持ち現金が無くなる事であり、現金が無くなれば、一切の企業運営が出来なくなる。そして、収支上では赤字となりますが、実際には現金のマイナスはありえない。つまり、残金“ゼロ”円で、倒産してしまう事であり、これはなんとしても、避けなければなりません。
  この点については、私も資料を見るまでは気が付かず、逆に言わせれば、なぜ、理事者側は、こうなるまで放置をしておいたのか?この点は理事者側の怠慢としか言いようがないと思っております。

水道会計の問題点
 現在の累計赤字については、様々な要因がありますが、やはり大きな要因の一つとして、平成7年2月の余市川汚水事故があります。
 この汚水事故に関しては、本来の水道会計でみなければならない人件費等の復旧経費は、一般会計から出されて、直接、損益には関係がありません。
 そして、水道そのものにかかった経費(薬品代等)については、裁判で1500万円と確定し、分割で支払われる事となり、現在まで滞納無く収められています。
 つまり、直接的には影響はない事になりますが、間接的には大きな問題を残すことになりました。
  まず、新しい自動水質検査装置を導入し水質を自動計測する事になり、この計測数の確認や現地目視確認のために、新たに人員を増やさなければならなくなった。そして、それ以上に困った事は水そのものが売れなくなった。これは、みなさんの家庭を見れば、よく分かるのではないでしょうか?飲み水だけは買って飲んでおられる方も多いと思われます。
  この他の問題として、当初、水道計画に無かった土地区画整備事業が新規事業として行われた。配水池、消費税、漏水の問題もあります。
  配水池とは、巨大な水タンクの事であり、汚水事故の教訓から断水に備えて、モイレ台団地の中腹に、新たに、配水池を増設しました。これは地上にあるので皆さん、目にしておられると思います。
   ※昔からの配水池は、新しい配水池の隣の地下にあります。給水能力としては、
   新旧合わせ約12時間です。
  消費税の問題とは、余市町の水道の場合、消費税を非転嫁として徴収しておらず、この額は年約1600万円に上り、水道使用者からは徴収はしなくても、国には収めなければならず、原資より減っています。
  漏水の問題では、現在の水道は昭和29年から使われていて、開設当時から使われている、石綿配水管のものが一部残っています。古くなれば当然、漏水も多くなり漏水が多ければ多いほど、お金を投げているようなものです。有収率(お金になる割合)も平成6年には82%だったものが、本年度は78%となっており、つまり、22%はお金にならない状況となっています。
  もう一つの問題としては、一般会計からの繰入の問題です。水道は独立採算制となっていますが、多くの自治体が、なんらかの形で一般会計から水道会計に繰入をしています。
  本町の場合、生活困窮者に対する減免制度がありますが、この減免そのものが水道会計で持つこととなっており、さらに、現在事業が進んでいる土地区画整備事業についても、水道会計から出す事になっています。
  土地区画整備事業は、上下水道完備で販売する事になっていて、大谷町政となって、『土地区画整備事業については大きく見直しをしているが、東部地区全体が発展している現状があり、現在、この方面は“にれの木通”と“大浜中登線”の二幹線しかなく、安定供給をするためには、もう一幹線が必要であり、土地区画整備事業内に、幹線を引いている。さらに、何度も地面を掘り返すことは、無駄であるために、先行して水道管を埋設し、整備を先行させている。』と水道委員会において答弁がされております。
  確かに、理事者側の説明も一理あると思いますが、町の政策として、減免や土地区画整備事業をしているのならば、一般会計からの繰入をすべきではないかとも思いましたが、『水道は、あくまでも独立採算制が基本であり、一般会計も厳しく、繰入は行わない』との答弁は終始、変わりませんでした。

水源と浄水場
 余市の水道の歴史は古く、明治43年に、個人の敷設で、木管による水道の供給が現在の富沢4-16から4-38番地先までの間で始まりました。そして、この水道は、昭和29年、現在の水道切り替えまで使われていたそうです。
 大正時代に入り、公共水道の敷設が急がれましたが、資金が伴わず、大正後期に黒川3〜7丁目で私設上水道企業として実施されましたが、これも資金難で長続きしなかったそうです。
 そして、現在の体系になったのは、昭和25年の施設認可から始まり、昭和29年2月から給水が始まりました。
 
区 分  浄水施設  取水河川   ろ過方式    主要な給水地区等
上水道 朝日浄水場 あゆ場上流部余市川伏流水    栄町国道近辺・富沢・登
                ハーデンジ式急速ろ過池   黒川・大川・山田・美園・
                                 朝日・入舟・浜中・
上水道 豊丘浄水場 豊丘中の川  急速ろ過      美園・梅川・豊丘・沢・
      ※朝日浄水と数カ所において連結している         富沢の一部
簡易水道  東部   登川水系元服川湧水   なし    登。
      ※湧水を直接取水のため塩素滅菌のみ
簡易水道  梅川   梅川水系梅川  急速ろ過      梅川の一部
簡易水道  豊浜   湯内川水系舟沢川  急速ろ過   豊浜
※その他として、飲料水供給施設が、汐見町。白岩町。栄町とそれぞれに有り(ろ過方式・ 緩速ろ過)、また、 集落水道として栖の木台(ならのきだい・登町から栄町との中間地点)がある。

  私も、今回、始めて町内の水道施設を見学させてもらいました。そして、家業として水を扱う仕事をしている関係から、ある程度の事が理解出来ました。
  まず、ろ過施設に関してですが、湧き水を直接使用している東部地区はいうに及ばず、梅川・豊丘・豊浜と水質そのものが奇麗でした。これに対して余市川は、確かにアユが住む川であり、アユは水質の良い所にしか住まないのですが、このろ過方式を採用した当時と比べれば、あきらかに余市川の水量・水質ともに落ちています。
 朝日浄水場で採用されているハーデンジ式急速ろ過池は、赤水(鉄分)対策として昭和41年から使用されているもので、現在、道内でこの方式を採用しているのは、千歳市の他、10ケ所ほどのみであり、千歳市は名水百選にも選ばれた千歳川支流内別川の湧き水を取水しています。
 水のろ過は、どんなろ過方式を取ろうとも、砂でろ過をします。そして、水の味は水質もありますがろ過によって決まります。
 水は見た目、奇麗でも必ず鉄分を含んでいます。余市川水系は特にこの鉄分が多く、除鉄対策として現在のろ過方式が取られているのですが、朝日浄水場の砂の厚さは敷石を含めても30センチしかなく、現在は、どんなろ過方式でも、60〜70センチの砂を通しており、中には80センチの砂を通している浄水場もあります。
  赤水を100%取り除くことは不可能で、これが長年に渡り、配管等に付着し、どうしても堆積してしまう。そして、これがおいしくない水の原因のひとつにもなります。
  朝日浄水場でも、常に、清掃を実施しているようですが、水質の悪化と施設そのものが、すでに限界に来ている事は間違いのない事実であり、さらに、付属の配管についても、根本的に交換をしなければ、おいしい水は望めません。
 では、浄水場はこのままで、新たに、水源を探せば良いのではないか?という事になりますが、取水には水利権が伴い、余市川上流部からの取水については、他の自治体の関係もあり、極めて困難な状況です。
  この他、考えられる取水方式として、別河川からの取水、ダムの活用、さらには、井戸を掘る、のどれかしかありませんが、町内の河川において、余市川に匹敵する水量を持つ河川は無く、豊丘ダムについては現状のままでは使用が出来ません。
  残された井戸については、河川敷地内においては、水利権が発生し、さらに、井戸のため望む水質と量が確保出来るのか?といえば、これも掘ってみなければ分からない。という現状があり、さらに莫大な資金が必要とされる場合もあります。
  現在の朝日浄水場は、すでに使用の限界を越えていることは確かであり、ろ過方式を含め施設全体の設備に対し、将来に渡る安全な水の供給という事項に関しては、著しく、不安を感じました。
  そして、次期の計画では浄水場の新設が上げられておりますが、見込み金額としては50億円という見積もりとなっており、今回の値上も、この浄水場の新設の金額も一部、盛り込まれております。
  この50億円が妥当な金額なのか?また、浄水場そのものが50億円もするものなのか?という事については、私自身、理解の範囲を越えていますが、近年建設された町内浄水場施設では、使用される管材については将来においても、サビの無いようにとの配慮で、ステンレスが使用されており、ステンレスは鉄製と比べて二桁くらい金額が違います。
  どちらにせよ、口に入れるもので、安全で衛生的なものでなければならない事はだれもが望んでいる事であり、特に、本町の場合、余市川汚水事故により、安全性という面がより求められている事は確かではないでしょうか。

新水道料金について

 さて、今回の値上げの理由として『平成8年度から繰越欠損金を計上するに至り、平成12年度末では約1億9300万円の累計赤字となる見込みであり、今後においても単年度収支の改善は見込めず、今後も清浄・低廉・豊富な水の安定供給を実施するためにも、値上げが必要である。』との説明がされました。
  また、議員からの質疑に対しては、『水道は企業会計であり、水道料金によって賄うこととされた独立採算制をしている。水工場の朝日浄水場においては、昭和29年から使用されているものであり、施設の更新が必要である。また、初期時代から使用されている配管の布設替えも必要であり、その他の事業を含め、総経費より割り出した料金改訂案を提示した。事業計画については、土地区画整備事業を含め、東部地区の発展見込みにより、安定供給が必要であり、そのためには、幹線・管網整備が必要である。さらに、現在の累計赤字については、将来に先送りせず、現世代で支払うべきである。』という答弁を繰り返し、終始一貫、答弁が変わることはありませんでした。
新水道料金
  種別及び用途        基本水量   改定案    現 行     
 一般用 口径13ミリ迄    7m3迄  1,323円    980円 
      口径20ミリ以上  20m3迄  3,871円  2,800円
 工業用 口径20ミリ迄   50m3迄  9,751円  7,000円 
      口径25ミリ以上 200m3迄 39,151円 28,000円
 ※超過料金は全て、1m3につき196円です。(現行145円)
  ※この他、浴場用・散水用・臨時用もあり、それぞれ別料金です。
 ※簡易水道も上記料金と同様です。 ※消費税は非転嫁のままです。

料金比較表(基本水量10m3に換算)
様似町  2,830円   古平町 2,740円  岩内町 2,000円
余市町  1,911円   仁木町 1,850円  美幌町 1,665円
静内町  1,360円   小樽市 1,333円  札幌市 1,386円
倶知安町1,311円   京極町   940円  函館市   745円
※美幌町・静内町は余市町と同じ分類に所属
※道内最高は様似町、最低は函館市。

  公共料金の値上げを歓迎する者はだれ一人としていない事は、十分承知しております。しかしながら、水は生き物です。
  生き物を生かし続ける事は、どんな場合も大変な事で、そして、水は生命の源であり、命でもあります。安全な水を将来にわたって安定供給をしてもらわなければなりません。
  会計的、会計の考え方、そして、施設の現状、さらには、将来においての安定供給を考えた場合、止むを得い事項も多々有り、また反対に納得出来ない事項も多々有りましたが、議会として原案可決になった以上、値上げは止むを得ない事項でもあります。ご理解を賜りたいと存じます。そして、私は議員として、おかしいと思う所についは今後も声を大にして訴えたいと思っております。

台風15号
 秋雨前線の停滞と、台風15号の影響により、余市町において、人的被害はなかったものの、崖崩れ等が発生し、特に、西部方面に被害が集中しました。
 雨は9月7日・金曜日より降り始め、その間、役場の動きはどうだったのか?を検証してみたいと思います。

9月 7日・金曜日
 午後1時
    余市町水道事業給水条例等審査特別委員会(以下、水道委員会とする)
  開催。
 午後4時半 水道委員会、審議未了につき月曜日に延会。
9月 9日・日曜日 
    朝から降り始めた雨が午後には本格化して、白岩町では、土砂崩れに
  より、作業場等で被害発生。また、梅川町においては、小川が氾濫、床上・
  床下浸水発生。役場としては、緊急復旧を各所に命じ、災害対策を担当す
  る企画政策課員により、役場泊まり込みが始まる。
9月10日・月曜日
 午前10時 
    金曜日に引き続き、水道委員会開催。
    豊浜水道取水口護岸崩壊により、職員30名、土嚢600個にて応急処置
 午後4時半 水道委員会、審議未了につき翌日に延会。
    ※水道委員会終了時点では、議会に対し雨被害の報告は無かった。
 午後5時  閉庁時間に合わせ、職員の自宅待機を命ずる管内放送。
 午後6時  平成13年大雨等に伴う余市町災害対策本部設置。
       本部長・大谷町長
 午後6時半 後志北部に大雨洪水警報発令。
 以後  翌日に備え、土嚢の作成。(午後10時頃まで)
       総務部・建設部を中心に、庁舎泊まり込み。
 午後10時 野呂議長、災害対策本部視察
9月11日・火曜日
 午前 1時 この時点でも役場庁舎、一階二階ともに電気消えず。
 午前 9時 豊浜方面に土嚢満載のダンプと所員満載の町マイクロバスが
       走る。豊浜水道に土嚢200個追加。
 午前10時 梅川水道施設管理道路陥没確認、応急処置。
 午前10時 水道委員会開催。町長より雨被害の報告が初めて行われるも
       『体制は万全』との発言。しかしながら、『このまま審議を進める
       のか?』について、議事進行発言があり、審議中断をして協議。
       協議の結果、審議続行。
  ※役場側としては、18日から開会予定の定例会において、水道に関して
  結論を得たく、審議続行を願っていた。
  ※豊浜方面は終息するも、栄町方面の低地民家に水が迫り、土嚢防衛と
  ポンプにて強制排水で対応。また、町内各河川においては重機により、
  川さらいが行われていた。
 午後1時  昼休みの終了後、審議再開前、町長から『土木現業所からの連
       絡で赤井川で100ミリの降水があり、然別の余市川では安全水位を
       越えた。』との報告。
        町長の発言により、再び審議中断となり、審議続行について話し
       合いがもたれる。意見が割れたために、採決をして中止・延会の
       決定がされる。
  ※町長から報告のあった『赤井川での100ミリの降水』についてが問題と
  なった。 つまり、上流部での降水は数時間後には下流に押し寄せる事は
  明白。また、この時の台風の位置としては、関東地方にあり、今後、北上が
  見込まれ、予断を許さない状況であった。結果、各議員の意見が別れたも
  のの、議会の意志としては、『予想される被害に対し、さらなる万全の体制
  を願いたい。』との事で延会となった。
 午後3時  次回の水道委員会を14日として散会。
  ※水道委員会の日程としては、本日までを予定しており、延会となれば、
  18日からの定例会で採決が出来るか微妙な日程となった。つまり、14日
  中に水道委員会を終了しなければ、以後の日程から判断して定例会前に
  委員会を開催する事は不可能であり、結果として12月からの値上げは実
  施出来ない事が予想された。しかしながら、町長から『審議続行を願いた
  い』との意見は無かった。
 午後4時  大雨警報解除。
 午後5時  町内中心部でも、雨は小雨となっていた。
 午後7時  この頃には、台風も逸れることが判明。これ以上の被害拡大が
       ないと判断。現地に出向いていた職員も撤収される。
 午後9時  役場庁舎内待機、泊まり込みは担当課の企画政策課のみ。
9月12日・水曜日 
 午前2時半 洪水警報解除。
9月13日・木曜日 
 正午前   災害対策本部を廃止。

 災害対策本部が設置されたのも数年振らしく、多くの混乱もあったようですが、最小限の被害に収めることが出来たのは、職員の不眠不休の働きがあったこそと思い、さらに、現地で直接作業に当たった皆さん、ずぶ濡れになりながらの作業、本当にご苦労様でした。

水道料金値上げに反対したワケ
  さて、私は、今回の水道料金の値上げに関して、質疑を終えた段階では起立をするつもりでした。前掲のような、納得出来ない事も多々ありましたが、水道会計を含め、水道事業を休止する訳には行かない。そして、なんといっても、浄水場の更新はやらなければならないと痛感。議員個人としては、どんな批判を浴びようとも、将来に渡り水の安定供給をさせる事が、住民の安全・命を守る事に繋がると信じ、それが議員の努めてあると考えておりました。
  私は、この水道委員会において、町長に対し「住民の意見をどう判断するかは、町長の意識の問題だと思うが、住民の意識とは別に、政治家として、町長は今回の値上げをどうしたいのか?」という質問をしました。
  この質問に対し、町長は『風当たりは覚悟している。行財政改革を行いたい。なんとしても、値上げを理解してもらいたい。』との答弁をされました。
  また、この他、他の議員からの質問には『水は命であり、将来に渡り安全な水を安定供給するためにも、批判は覚悟して、値上げに同意してもらいたい。』という答弁を繰り返しておりました。
  委員会審議中における町長ご自身の答弁は全責任を取っていただかなければなりません。しかしながら、私は、理事者たる、町長の言葉が、まったく、責任を取られない、空虚な言葉のアヤであるという実態を見てしまいました。つまり、提案者たる町長がされた答弁が、まったく信用出来ない。仮に、この議案に賛成したと仮定した場合、その責任を議員として負えないという事でした。

 9月11日、台風15号の接近により、水道委員会の審議が中断、延会となった過程は、前段の通りです。そして、なぜ故、水道委員会を中断したのか?それは、台風接近に伴い、万が一の場合に備えて、その体制に万全を期する事を願い中止されたはずです。
  午後からの審議再開前に、町長は『赤井川の雨量が100ミリを越え、然別では安全水位を越えた』と報告された事が、直接的に水道委員会の中断を招き、さらに、上流部での降雨は数時間後には余市町に押し寄せる事は、過去の事例でもあきらかであり、厳戒態勢を取らなければならないはずです。
  しかし、町長はこの日、つまり、11日・火曜日午後6時から7時半までの間、町内で行われていた葬儀に参列をしておりました。これは、私も同席をしており、この目で確認しております。
  この日、災害対策本部長として最優先でしなければならない事はなんだったのか。万全の態勢で待機をしていなければならなかったのではないか。町長は議会側の配慮を、足蹴にしたと言っても過言ではなく、さらに、住民の生活と安全を守らなければならない、その先頭に立たなければならない立場にあるのにもかかわらず、私用を優先させた。
  この時間帯は洪水警報が発令中で災害対策本部が設置されており、災害対策本部長という立場にある以上、極論をすれば、肉親の葬儀といえども、本部長のイスを空けてはならないと私は思います。
  本来、水道審議と、町長の無責任と思われる行動とは区別して考えなければなりません。しかし、私は、今回の採決だけは、断じて、区別してはならないと考えました。
  なぜなら、現実的に、豊浜・梅川水道関連施設において被害が発生し、被害が拡大すれば、可能性の問題として、今審議中の水道会計をも再度見直しをしなければならない可能性があった。
  また、今回の災害発生に際し、政治判断をしなければならなった事や管理者として責任を問われかねない事項が各地で発生しており、これは私も町内各所を回り、この目で確認をしておりました。予測が付かないからこそ、本部長に権限を集め対応しているのに、本部長空席で、いったいだれが判断し許可を出すのか。
  確かに、後で調べると大雨警報は4時の時点で解除されていましたが、11日午後から議会で報告された事項、つまり、赤井川での100ミリの降水に関しては、6〜7時台はもっとも、警戒しなければならない時間帯ではなかったのか。
  目前に迫りつつある災害に対し、私用を優先させた事は、いかなる言い訳があろうとも、住民の生命を軽んじたと取られても致し方のない行動であった事は、逃げられない事実であり、さらに、水は生命の根源であり、水道事業を支障なく運営させる事は、住民の命を守る事であり、町長の提案により、命のために、審議をしていた。しかし、町長は、目前に迫った天災により、災害が懸念され、住民の財産・生命が脅かされようとしている中、町長という立場より、大谷覚という個人を優先し、災害にすら対応しない者が、水における命の根源を言う資格など、あろうはずがありません。
  この事は否定出来ない事実であり、弁明の余地はまったく無く、さらに、提案者たる自覚も、責任も微塵すら感じられず、つまり、町長は、この議案に対しては、答弁とは、裏腹に、責任をとられない事を態度でしめされたと、私は強く感じました。
  提案者たる町長が、その責務を放棄している以上、議員として、住民に対し、どんな説明が出来るのでしょうか。さらに、町長と議員は同じ政治家ではありますが、その権限においては、明白な違いがあり、町長の責任を議員は取れるものではなく、また、町長に成り代わり議員が責任を取るものでもありません。
  今回の議案に対しては賛成するも、反対するも、どちらを選ぶにしても、どちらも正論であろうと思います。しかしながら、この議案に対し、賛成をした場合、町長の無責任な態度と照らし合わせ、さらに、町長の行動は多くの住民が目撃しており、この事を質問された場合、議員として住民に対し、なんと説明が出来得ましょうか。
  同僚議員からは、『町長の私的行為と審議は別物だよ』と注意を受けましたが、その現場を目撃した以上、見過ごす訳にはいかず、選択肢がイエスかノーかのどちらかしかない以上、そして住民に対し説明が出来得ない以上、起立する訳には行きませんでした。
  尚、これは、今回の採決のみであり、以後、この事項に関し、議案対し影響をさせる事はありません。

私の一般質問・その2
  私の考え方が正しいのかどうかは、自分では判断が出来ない所もあり、また、水道委員会において私の質疑はすでに終結しており、この件で町長の姿勢を正す事は出来ませんでした。
  しかしながら、一般質問において、職員教育という事項で町長に通告していましたので、この時に、事実を指摘し質問をしました。尚、記述はやり取りの中のメモですので、当日、議場におられた方でも、見解が違う場合があります。
再質問  「町長として職員教育をする上で、ご自身が一番注意されている事
     は何か?」
町長答弁 『公務員の基本に則り当たりたい。』
再々質問 「11日の夕方の町長の行動と先程の答弁は矛盾をしている。私は
      町長職は24時間休みが無い公人だと思っているが、公人でない場
      合はありうるのか?」
町長答弁 『葬儀に行ったのは事実であるが、親代々からの付き合いがあり、
      私も私人の時がある。職員と相談して出掛けた。一定の反省はし
      ている。』
  ※3回目なので、質疑終了。
  この答弁を頂きましたが、私は、納得出来るものではありませんでした。私は町長個人に対し、個人的な恨みも何もありません。しかしながら、議員が公式の場で言わずして、だれが町長に言えるのでしょうか。
  無論、町長も私的な時間はあると思います。しかし時と場合が有り、9日からの災害対し、職員はずぶ濡れになった雨の中、不眠不休で働いていた。少なくとも、11日午後5時半の時点では多くの職員が雨の中で各地に張り付いて警戒をしていたのは事実です。
  どの時点で、町長は安全と判断され、そして、一般質問の答弁にあった『職員と相談して出掛けた』というのであれば、なぜ職員は本部長空席を認めたのか。
  私はどうしても理解出来ません。
                                     第10号完

                         

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