独り言 平成20年12月12日UP
      
☆老人医療費助成条例廃止案・賛成討論☆


 本日から第4回定例会が開催されます。
 定例会では、過去の定例会の中で、委員会付託になった議案について、審議が終わったものから、本会議で委員会報告がされた後、本会議で採決されて、正式決定されます。
 過日、民生環境常任委員会において、付託されていた議案が終了して、今回の定例会で報告、採決されます。ちなみに、委員会採決結果としては賛成4・反対1となり、20年度をもって廃止される事が決まりました。
 本会議での採決の場合、討論が出来ます。そして、私は、この案件の委員会審議には、所属委員ではありませんでしたが、参加をしており、賛成討論をしようと思い、議長に申し出をしております。
 これから本会議ですが、無会派という事もあって、実際に出来るかどうかは、その場になってみなければ分かりません。
 という訳で、後で「やろうと思っていたんだけれども〜」と言っても、その証拠にもならないので、事前公開いたします。
 ・・・・賛成出来る人、出来ない人、様々でしょうが、議論をする。考えを公表する。というのが議員の使命の一つであろうと、私は考えています。

 ・・・・・相変わらず・・・長いですが・・・(^^;)



 ただいま上程されました、平成20年第2回定例会付託、議案第8号・余市町老人医療費の助成に関する条例を廃止する条例案につきまして、私は“可決すべき”という立場で討論を致したいと存じます。

 さて、この条例は余市町議会では、昭和46年の第4回定例会に提案され、翌年の1月1日より実施されました。以後、昭和48年には国の制度として70歳以上の無料化がされた事により、余市町では翌年には対象年齢を1歳下げ、69歳に。そして、昭和53年7月からは、さらに1歳下げ、対象年齢を現在の68歳とし、現在に至っております。

 さて、今回の提案の背景には、度重なる医療制度の改正、さらには医学の進歩、そして、人口動態に占める、対象とされる年代の増加があります。
 この条例は、スタートして本年で37年目となりますが、町単独事業として、一般会計から拠出され、決算における支出金額としては、10年目の昭和55年度で3,017万円、20年目の平成2年度で4,060万円、30年目の平成12年度で4,898万円となっております。
 そして、ここ過去数ケ年を見ても、平成15年度においては3948万円、平成16年度3692万円、平成17年度3999万円、平成18年度3896万円となっており、町全体の予算規模が縮小して行く中で、単独の事業費としては、全体予算に占める割合は年々増加傾向にあります。

 理事者側の提案理由の説明としては『今日の財政状況が非常に厳しい中において、その在り方が議論され、道の老人医療費助成要綱も平成19年度末をもって廃止され、全道180市町村中、平成20年度も実施している町村は、本町を含め14市町村と極めて少ない状況であり、さらに、今後、介護保険事業や心身障害者対策事業になどへの”法定負担”に基づく町の一般財源の繰出しや、負担の増加が見込まれる中にあって、限られた一般財源枠において、この老人医療費助成事業を今後も継続してゆくことは困難性がある』との説明がされております。

 さて、この条例は、住民から見た場合はどうなのか。でありますが、その必要性、また、実際の利用頻度はどうなのか?と見た場合、委員会質疑の中で、理事者側答弁としても『対象者の利用頻度は高い』との答弁がされております。
 さらに、今回の条例廃止に当たり、陳情書、並びにそれに関する、余市町以外の方を含めて、3466名の方の署名が議会に提出されております。
 そして、現在の医療制度全体として言える事ではありますが、本年より始まった後期高齢者制度の混乱、また、年金問題の不備とあいまって、老後の生活という視点では、不安だけが先行するのが、今日の現状であるとも言え、制度を存続してゆく必要性というのも、理解出来る側面もあります。

 一方、町側の主張する財政状況と、今後の人口動態、そして、医療制度そのものの在り方という点でも考慮して行かなければならないのではないでしょか。
 この制度が始まった昭和40年代後半当時、日本全体の平均寿命としては、男子70才前後、女子76才前後であり、昭和45年当時の余市町の人口全体に占める65歳以上の年齢の割合は8%となっておりました。
 制度開始当時は、医療を敬遠する風潮も残っており、『病院に行ってもらおう』『平均寿命を延ばすべき』という国策もあって、全国的に制度化され、現実的には、人生の終焉を迎える時の助成であった事との理事者側の答弁がされております。

 その後、医療の進歩と共に、平均寿命が伸び、現時点の平均寿命は、男子79才、女子86才となり、平均寿命が延びた事により、現在は生活習慣病の延長線上の助成となっている事は否めないのではないでしょうか。
 
 そして、これは日本という国の全体問題ではありますが、いわゆる団塊の世代の大量退職を今後迎え、それに伴う現役世代の減少は、社会構造全体として、あらゆる項目の見直しをしていかなければならない時代を迎えます。

 そして、この余市町においても、この現象が顕著であり、平成20年度の人口統計を見た時、いわゆる団塊の世代に属する方が、特に多く、人口に占める60才の割合は、全体数の10%を越えております。
 ここ5年ほどの対象者一人当たりの助成額は約6万円であり、単純計算をして、現在の制度をこのままだとすれば、ピーク時には、今より3000万円が増える計算になります。

 さて、この制度を今後、このまま続けた場合、対象者数は徐々に増加し、平成30年にはピークを迎え、現在より、3千万円程増額をしなければなりませんが、現在、医療的な制度は国が一括管理する方向にあります。
 今年から始まった後期高齢者医療制度、また、介護保険もそうですが、これらは、個人が収める保険税・保険料の他に、町としてしも、その割合に応じた負担金があります。
 質疑の中でも、理事者側は『法定負担が今後も増加する』という答弁をしておりますが、平成20年度の見込みとしては、後期高齢者医療制度で約6300万円、介護保険で2億7千万円が拠出されており、これは、町の一般財源で賄なわなければならず、今後、対象者は増える事はあっても減る事はなく、同様に一般財源の持ちだし分も増えることはあっても、減ることは無いと推測されます。
 つまり、医療制度関係の一般財源の持ちだし分の“義務経費”として、増加する事は明白であり、町単独事業は、今回の老人医療費だけでなく、すべての面、これは民生関係だけではなく、あらゆる町の政策を見直していかなければならない時代になっております。
 その中で、理事者側の質疑の中の答弁としては『他の自治体では次々と廃止しており、実施している方が少ない』との事でしたが、では、他の自治体がやっていたのなら、やるのか?という事になるのではないでしょうか。
 実施する、しないは、あくまでも、町独自で判断をした上で提案すべきだと考えますし、今、必要な事は町を活性化する政策・未来に繋げるための政策を第一に考えるべきだと私は考えております。
 

 確かに、この医療制度を必要とされている方もいるでしょうが、今、国の医療制度そのものが、その時々の政権より、政策の具とされており、その将来像も、よく解らない。
 一例を上げれば、現在の医療費の負担割合は、70歳からは2割負担となっておりますが、特例措置で現在は1割負担となっており、正に、政争の具にされており、政局の不安定さもあり、これからどうなるのかはまったく分かりません。

 そして、今、小泉政権が掲げた政策によって、地方は疲弊したのも事実であり、さらに、世界的な不景気によって、住民生活も、本当に厳しいものがありますが、制度的疲労を含め、戦後政治の転換期であるとも言えます。
 これは、国の政策自体が補助金の体質があり、これを国民も求めていた。しかし、これから目指していかなければならない目標は、補助金付けの体質からの脱却ではないでしょうか。
 それに伴う痛みもあるでしょうが、これからは、本当の意味での地方自治体が地方自治の自立をしていかなければならない。
 そのような背景の中で、今回の医療制度が、絶対に不可欠である。とはいえないのではないでしょうか。
 確かに、多くの署名が集まった事も事実ではありますが、これからのその制度の対象となる方の中には、『制度は不必要』という意見をもたれておられる方も、現実的におりますし、また、年齢が若ければ若いほど、制度そのものに疑問を持たれる方も多くいるのも現状であります。

 さて、今回の提案における委員会質疑の中で、提案者である町長はどう考えるのか?でありますが、11月17日開催の委員会において、町長は『財政再建の関係もあり、提案は苦渋の選択である』との答弁をされました。
 町長の年齢は、今年68歳であり、正に現制度の対象者の一人であり、個人的にも長期入院をされた事によって、所得があろうが無かろうが、その制度があれば、どれだけ助かるか。という事は、ご自身が一番、理解されたと思われます。
 そのような背景の中で、立場があるとはいえ『苦渋の選択』という答弁をされた事は、言葉以上の重みがあると私は考えております。

 政策そのものを否定するものでありませんし、出来る事であれば、縮小をしてでも、制度存続を。とも考えますが、時代背景から鑑み、一度廃止するのはやむをえず、将来において、将来の住民が再度、検討すべき事項であると私は考えます。
 そして、この町の未来において、なんとしても、ここで余市町を財政再建団体にしてはならない。というこの一点において、同意せざるを得ないと考えます。
 この上は、この場におられる役場幹部職員のみならず、職員一丸となって、身を切ってでも財政再建に取り組まれる事を申し添え、理事者側提案の通りに、賛成致したいと考えます。
 以上を申し上げ、賛成討論と致し、議員諸兄の賛同を求め、終了させて頂きます。
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