独り言 平成20年3月4日、午前9時UP
 ☆後期高齢者医療に関する条例案、賛成討論☆

 昨年の12月定例会において、本年4月より始まる、75才以上の方を対象とした『後期高齢者医療に関する条例案』が上程されました。
 この条例は、75才以上の高齢者の方の医療費を別枠にして運営する事が、国において決定されました。
 この保健制度の特徴としては、今までは市町村単位で運営していたものを、都道府県単位で運営する。というものです。

 さて、この条例案は、昨年12月定例会において、上程され、新規に始まる。という事もあって、所管の民生環境常任委員会に付託され、審議されました。
 民生環境常任委員会では、1月31日と2月20日の2回、委員会審議が行われました。 審議結果としては、採決が行われ、定数6名で、賛成4・反対1(共産党)、委員長は採決に加わらず。という事で賛成多数で原案可決となりました。

 委員会審議が終了すれば、終了後の本会議で採決がされますが、どの案件でも“討論”が可能です。
 討論の目的は、採決に参加していない議員に対して、自らの考えを表し、自分の意見に賛同を求めるものです。

 さて、討論をするかしないかは、議員、それぞれの考え方、さらには、余市町議会としては会派制度を取っている事から、“会派”が優先されますが、無会派の議員がしてはならない。という決まりはありません。

 と、いう事で、私は無会派という事もあり、この条例案については、付託の審議がされて委員会では、員外議員として参加して、ある面では、正規の委員より多くの質問を行い、自らが判断。そして、新規の条例という事もあって、討論を実施する事を考え、委員会採決の翌日には、議長宛に討論実施願いを提出しました。
 ちなみに、討論実施の場合は、事前に申し出なければならない事はありませんが、議事運営上、申し出ることが好ましいとされています。

 さてさて、今日から3月定例会の開始であり、実際の運営については、これから行ってみなければ分かりません。
 そして、討論については、他の会派がやるのかどうか?という事も、正直、その場面にならなければ分からないものです。
 本会議採決の結果については、委員会採決でも反対した共産党が反対であって、賛成多数で可決されると予想しています。

 その中で、反対討論を共産党はするのかどうかは、分かりませんし、また、賛成討論についても、賛成会派の中で実施するならば、そちらが優先される事から、結果として、自分に回って来るかどうかは、分かりません。

 と、いう訳で・・・・事前にHPにてその内容を公開します・・・・採決が終わってから「やろうと思っていた」と言っても、その証拠にならないでしょう。
 ・・・そして、会派制度する否定つもりはありませんが、会派に所属していようが、いまいが、ようは“やる気”があれば、なんでも出来る。と考えているのは・・・自分だけ・・・・・でしょうかねぇ???




                     平成20年2月21日提出
  余市町議会議長 安宅 俊威 殿
                    余市町議会議員 吉田 浩一
            ☆討論実施願いについて☆

 下記の条例案につきまして、本会議採決時における討論を実施致したく、議長におかれましては、宜しくお取り計らい下さいますようお願い申しあげます。

1.事件名
 平成19年第4回定例会付託 議案第8号 余市町後期高齢者医療に関する条例案
2.討論種別及び文字数
 賛成討論
 約5000字(A4で4枚〜5枚)
3.実施者
 9番 吉田浩一
4.その他
 他の会派で賛成討論が行われる場合は実施致しません。
                                 以上



平成19年第4回定例会付託、
   議案第8号・余市町後期高齢者医療に関する条例案、賛成討論

実施日 平成20年3月4日(火) 余市町議会第一回定例会1日目(予定)

 ただいま上程されました、平成19年第4回定例会付託、議案第8号・余市町後期高齢者医療に関する条例案につきまして、私は”可決すべき”という立場で討論を致したいと存じます。

 今回のこの条例採決に当たっては、まず、この後期高齢者医療制度にふれていかなければなりません。
 この医療制度は平成18年6月に国において成立しました『高齢者の医療の確保に関する法律』によって、75歳以上の高齢者を対象とした、新しい、独立した医療制度が本年4月よりスタートする事が、すでに決定されております。

 この法律に基づき、各都道府県では、その作業に入りましたが、今回の医療制度の特色としては、今までは、各自治体、各々が保険者となっておりましたが、都道府県が保険者となって運営される事となっております。
 このために、道内全ての市町村が加入する北海道後期高齢者医療広域連合が組織され、各種事項が決定され、被保険者の負担割合も、この場で決定されます。
 この広域連合にも議会があり、この議会の中で議決をもらいますが、その議員としては、市長会から8名、市議会議長会から8名、町村長会から8名、町村議長会から8名の合計32名で議会が構成される事となっております。
 そして19年5月にこの議員選挙の告示がされ、各々の自治体で、それぞれが投票出来る議員の投票が行われ、余市町議会の投票結果としてはニセコ町の成瀬議長が10票、幕別町の中橋議員が12票という結果となり、その後、全道での集計結果、両名とも当選し、広域連合議員として、我々の意見を代弁してもらう事となりました。

 さて、この後期高齢者医療制度をしなければならない背景の一つに、この国の年齢分布と医療費用にかかわる問題があります。
 ご存じのとおり、我が国の高齢化は今後、ますます顕著となり、我が余市町においても、65歳以上の高齢者が19年11月末現在で29.4%となっており、30%突破は目前であります。そして、全国的にみても、65歳以上の人口が50%越える、いわゆる限界集落と呼ばれる自治体も出始め、その対策は急務となっております。
 人間は生物である以上、年齢と共に衰えが発生する頻度があがる事はやむをえず、特に、75歳以上の方は、日常生活において生活活動能力の低下による症状が増加するとともに、それに伴う医療費の増加もまた、顕著になっており、国の医療費は18年度の推計でも11兆円を越える金額になっております。
 現在、この後期高齢者に分類される方の医療費に関しては、昭和58年に発足した『老人保健制度』によって、運営されておりますが、医療費が増大する中において、制度の矛盾、これは保険料の決定者と医療給付者が別個になっているや財政運用の責任所在が明確になっていない事、現役世代と高齢者世代の負担が明確になっていない点など、制度そのものが対応出来ない状況になりつつあります。

 これらの矛盾を解消するために、今回、新たな保険制度として、都道府県単位で新たに広域連合が制度運用をする。いう事で、後期高齢者医療制度がスタートする事になりました。

 北海道においても、20年4月スタートに向けて、19年8月に北海道後期高齢者医療広域連合の第1回臨時会が開催され、正式に組織が発足、同年11月に第1回定例会が開催され、保険料等の具体的内容が決まり、その準備も進んでおります。

 しかしながら、先ほど申し上げたように、高齢化によって医療費の増大がこの制度をスタートさせなければならないという背景はあるものの、後期高齢者医療制度そのものが、多くの疑問点、さらには、現制度からの移行するにあたり、現制度からの問題を含んでおり、その問題点が解決されないままに、スタートされる事は否めません。
 また、近年の医療関係の制度は、スタート時点より、次々と改正され、末端では、常にそれに振り回されている現状もあります。
 その前例として、平成12年より始まった介護保険制度も、度重なる改正によって、介護する側も介護される側も、より厳しい選択を迫られている事も事実であります。

 今回新設される、この後期高齢者医療制度においても、国と保険者の関係、現行国保との関連によって、ペナルティの問題や、保険証の資格証明の関係、保険料を年金から徴収するというものの、介護保険料とのかかわりや年金支給と徴収の日数的な差、さらには、高齢者なるが故の問題で、亡くなった場合の保険料の徴収・返還等、様々な疑問点が今から指摘されております。
 そして余市町議会では昨年12月定例会において、意見書第1号『国民皆保険制度の堅持に関する要望意見書』を全会一致で可決。意見案第13号『後期高齢者医療制度の来年4月からの実施の凍結、見直しを求める要望意見書』については一会派を除いて賛成多数で可決しております。

 本来、国民は、この国に住んでいる限り、安心して医療を受けられなければならない。また、国としても、まがりなりにも国民皆保険としなければならないはずが、現実的には医療難民が出始め、今後も増大する懸念があります。
 そして、この制度そのものが、政治によって、左右されており、現在、国の状況では、参議院で与野党が逆転している背景もあって、政治的に利用され、政策の道具にされている。という現状があります。

 最初から制度的に問題をかかえ、ある面では切捨てとも受け取られるような事はあっては、ならないでしょうし、まして、政争の具となる事は、もってのほかであると考えます。しかしながら、理想と現実、さらには、現世代と将来の世代との負担というものも、考えていかなければ成らないのも、また、政治の役目でもあります。


 さて、本条例は、前掲のように、保険者としては、北海道後期高齢者医療広域連合であって、広域連合では11月22日開催の第1回定例会において、各種関係条例が、賛成多数で議決されており、4月1日より実施される事が決まりました。

 その中で、余市町から投票された北海道後期高齢者医療広域連合の議員は、臨時会と定例会の中で、様々な疑問点や将来に起こりうる可能性の問題点も含めて、発言されたようですが、結果として、議決されたという事は、現行の議会ルールの中では、厳粛に受け止めざるを得ません。

 つまり、保険料率等はすでに決定されており、町村で決めなければならないことは、普通徴収に係わる納期回数と余市町が行う事務だけの問題であります。

 昨年9月頃から、余市町議会でも、定例会の一般質問を始め、決算委員会等で、制度の矛盾点や問題点、これから懸念される事項の質問もされました。
 しかしながら、保険者は余市町ではない事。また、新たな独自制度を創設し補助をするにしても、現状の余市町は、予備的予算はまったく無い事もあり、仮に肩代わりや町独自の補助をするにしても、その財源を捻出することは、現行事業の切り捨てをしなければならない事となってしまいます。

 確かに、各々の考え方によって、『この事業費は必要なのか?』と疑問を持つ事業も多々ありますが、現状の事業でさえ、これからは切り捨てていかなければならない中で、新たな補助事業は、無責任極まりない、責任の無い事であると、私は考えます。

 この条例案で決めなければならない事は、納期回数の問題だけであって、余市町の提案としては納期関数を8回というものでありました。
 余市町の場合、国民健康保険税、介護保険料についても、8回となっております。これは所得確定が5月末という事で、それを元に均等割にするために8回となっており、今回の条例案もこれに合わせており、納期回数については、もっとも混乱が少ないであろうと予想され、提案としては合理性があります。

 さて、この条例が否決された場合はいったいどうなるのでしょうか。
 この条例内には、町で独自で決定する納期回数の外に、第2条において『余市町の行う事務』が明記されております。
 その中では、葬祭費の支給、広域連合からの各種通知の引き渡し、また、各種申請書の受付とあります。
 つまり、これが成立しなかった場合は、余市町の75歳以上の高齢者の方は、手続きをする場合、その都度、自ら広域連合の事務が出来る所に出向いていかなければならない。つまり、札幌まで行かなければならない。という事となります。これは、高齢者なるが故、現実的にはかなり難しい事項ではないでしょうか。
 また、国民健康保険上においても一番、問題とされると思われる、資格証の発行については、余市町の場合『状況を見て、一律に交付はしない。負担能力がありながら保険料を納めない等の悪質と思われる方に限る』との答弁がされており、さらに今回の後期高齢者の部分にかかわる資格証の発行についても、『連合としては一律交付はしない。状況を見ながら』との答弁がされていると理事者側は回答しております。

 無論、資格証の発行や保険給付の制限を適用される方もいるかもしれませんが、それは、ごく限られた範囲の中であろうと思われますが、この条例が否決された場合は、理事者側の回答とは別に、末端状況が分らないが故に、正に機械的に交付される恐れが多分にあると推測されます。

 政治の根本は、一人の落ちこぼれも無く、公平に、そして、自愛に満ちたものでなければならないのが理想であります。
 しかしながら、現時点では、制度そのものが実施出来ないとするならば、それこそ住民に対して、また、医療を必要とされている方に、何と申し開きが出来るのでしょうか。

 万人が理想とするものが出来れば、それは理想ではありますが、実社会の中では現実を直視し、どこかで妥協をしていかなければならない。また、それが、本位ではなくとも、まずは、制度を始めさせた上で、改善を求めてゆくという手法しか、現状ではないと私は考えます。

 先程も申し上げましたが、本筋の条例の中身においては、如何とも出来なく、あくまでも、本条例案は、決まった保険料の納期回数を決める内容であって、提案された納期回数8回というのは、現在の余市町の国保・介護の納期回数と同じく、また、徴収方法も同じであって、もっとも混乱を避けられるものであると考えます。

 つまり、これに反対する直接的な事由はないものと判断出来、本条例案は、可決すべきものであると判断致します。

 ただ、制度全体的には、矛盾点・疑問点も多く、理事者側には、現状を訴え、より良い制度となるように町村会等において、国・道に対して意見具申される事、そして、万が一、制度的矛盾において救済されない住民がいるとするならば、理事者側はだれ一人として見捨てることなく、全力をもって当たること。さらには、余市町議会が送り出した2名の広域連合議員には、多いなる期待と活躍を祈念して、以上で賛成討論を終了致します。



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