独り言 平成18年3月13日UP
 
☆介護保険条例改正(料金値上げについて)☆

 平成12年から始まった介護保険制度。医療費の増大を押さえる目的もあり、介護にかかわる部分に付いて、新制度で対応する事になった。
 
 余市町議会では、値上や新規の条例に関しては、議員全員参加の特別委員会を設けて、審議される事になっている。

 平成12年の新規提案の時、自分は「賛成には賛成の、反対には反対の理由があるだろう」という考えから、本会議において、賛成討論を実施したのであった。(ラストに掲載しています)ちなみに、反対討論は共産党が行い、採決状況としては、共産党のみが反対で、賛成多数で条例可決。余市町としても介護保険制度が実施される事になった。

 介護保険は、制度として3年毎の見直しをされる事になっていて、平成15年(15年度〜17年度)に料金改正がされて、この15年の時も、値上げの条例改正という事で、議員全員参加の特別委員会が設けられ、審議された。
 結果としては、共産党のみが反対で、条例改正が成立、値上げとなったのであった。ちなみに、この時の討論は、共産党のみが反対討論を実施した。


 前掲のように、介護保険は3年毎の見直しという事で、平成18年度から平成20年までの見直しに関して、今回の定例会で上程(提案)され、9・10日と特別委員会が設けられ審議をされた。
 そして、委員会採決結果として、賛成10・反対8、欠席2(議長と委員長は採決に加わらず)の賛成多数となった。
 そして、本日の本会議において、本会議採決がされた。採決結果としては、賛成11(明政会8・公明2・無会派1)、反対8(新自治研究会4・共産4)、欠席2(新自治研究会2)(議長は採決に加わらず)という結果となり、賛成多数で条例改正は成立。平成18年度から介護保険料が値上げとなる。


 さて、新規条例の時、並びに、平成15年の時には、自分は賛成であったが、なぜ、今回は反対に回ったのか?であるが、最大の理由は、質疑において、余市町の担当課の答弁が不明確であった。という事につきる。

 介護保険は制度として、保険税(料)という名目で、お金を集めて運営される。
 収める人は、1号保険者として65歳以上。40歳から64歳までを2号保険者として、徴収されるものであって、メイン的には65歳以上となっている。
 無論、国や道・町もお金を出す事になっているが、介護保険をメイン的に使う人が収めて運営される事になっている。

 介護保険は、各々の町村が保険者となっており、町村で保険料が違っている。
 保険料の設定は、余市町の場合、所得に応じて、第1段階〜第6段階に別れているのだが、15年〜17年の管内各市町村の保険料を見ると下記の通りである。
市町村名 第1段階  第3段階   第5段階   第6段階  
      ※単位・円 第3段階が平均値 スペースの関係で2・4はカット
余市町 20400  40800  63200  67300
仁木町 17000  39500  68600  段階無し
小樽市 26920  53840  80760  段階無し
倶知安 19800  39600  59400  段階無し
岩内町 19200  38500  57800  段階無し
積丹町 17000  34000  51100  段階無し
※すべての段階で、もっとも安い町村は積丹町で、すべての段階で、もっとも高いのは小樽市です。

 さて、前掲のように、介護保険は3年事に見直されるのだが、次の3年間の収支の予想を立てて、実際の収支に合わせて保険料の増減で調整する事になっている。
 今回の改正で、黒字の所は保険料が下がる所もあって、また、赤字の所は値上げという事になるのだが、余市町の場合、17年末の収支見込みは、累計で4000万円弱の赤字の見込みである。

 当然、赤字なので、値上げという事になるのだが・・・・

 で、ここで介護保険の矛盾というか、平均的に都市部ほど、保険料が高くなるのである。

 介護保険は、使われれば使われるほど、給付(代金)の支払いが多くなるのだが、それぞれの自治体によって、事業者数や入所施設が違って来る。
 余市町の場合は、大規模な老人ホームや介護施設が3カ所あり、この他、グループホームが7カ所。さらには、訪問介護をしている単独事業所も多数ある。
 だが、町村によっては、入所施設も、グループホームも無い。あるのは、社会福祉協議会(社協)の訪問介護だけ。という所もあって、そういう所は、介護保険を使いたくても使えない。だから、給付が無いので、保険料も安い。という事になる。

 また、人口形態は高齢化も一段と加速していて、それに伴い、介護保険を受ける人も確実に増えている現状もあって、そんな背景があって、余市町は今でも赤字であって、今後、3年間は、今以上に給付が伸びることは確実。つまり、このままでは、益々赤字!という事である。


 さて、15年の値上げの時は、単純に給付が伸びることに対応しての収支均衡をはかるためだった事もあり、特段、反対する理由も無かったので、賛成として、また、討論も実施しなかった。
 そして、今回となったのだが・・・・・


 条例改正の部分としては、料金改正の部分だけであり、議決事項としては、この部分なのであるが、今回は、副次的事項として、国の大幅な制度改正があるのである。
 介護を受ける人も、高齢化もあるが、給付は増える一方という事で、介護そのものよりも、予防に努めるべきである。として、新たに、予防介護制度を創設。それに重点を置く。そして、今まで介護を受ける場合、介護認定というものを受けなければならないのだが、分類として、要支援・要介護1〜5までに分けていた。
 これを、旧の要介護1段階を2ッに分けて、要支援1・2、要介護1〜5という制度に認定を変更する事になった。
 これに加え、この要支援1・2に分類された人を、地域包括支援センターという組織を各地域で立ち上げ、この中で予防介護をする。という事である。

 まぁ、聞こえはイィが、早い話し、『介護給付費用も増える一方なので、要支援と要介護に分けて、要支援に分類された人は、各町村独自のご自由(勝手に)に面倒を見て下さい。』という事に過ぎない。
 また、介護度合いの低い場合の介護報酬費を押さえる事も行われる。これは、単純に訪問介護のみを行っている事業所等は、収入減に繋がり、事業所として維持出来なくなり、すでに、訪問介護事業から撤退を表明している事業所もあるようである。

 それらの背景があり、余市町としても、料金改定の他に、第3期の高齢者保険福祉計画・介護保険事業計画も、合わせて提案されたのであった。

 条例改正の議決事項は、あくまでも、料金改定の部分なのであるが、質疑としは、当然、第3期の高齢者計画・介護計画の部分も合わせて入って来るのであった。

 話しはチョットそれるが、医療関係や介護関係の話というのは、専門用語や行政用語がいっぱい並んで、その用語を理解するだけも大変である。
 自分の場合は、平成11年8月に当選して、年明けの12年2月に、この介護保険の新規条例審議に加わり、15年、そして、今回と3回の審議に加わった事もあって、用語くらいは理解出来るのだが、通り一辺倒の説明では、なかなか理解出来ないものである。で、これで制度が変われば、まったくチンプン・カンプンという事になる。

 という訳で、自分も新制度のよく解っていない。という事で、解らなかったら教えてもらえばイィ。それも、実際に行っている現場に直接聞きに行けば良い。と考え、今回の審議の前にある施設を訪ねて、「何が問題なの〜教えて〜」と図々しく、アポ無しで飛び込んだのであった。
 で、相手も自分の顔を知っているので、快く迎えてくれ、さらに、『あれ〜、共産党さんもこれから来ますよ』との事で、これには、自分もビックリ〜。というより、主義主張は別として、考える事は同じなんだなぁ。
 という事で、追っかけ来たのが、同期当選組である、佐々木・中谷議員で、3人で、色々と教えてもらった。

 で、質問をして答えは簡単で、『問題点は、余市町としての地域包括支援センターの骨子が、今になってもはっきりしない。認定変えで混乱する事は、はっきりしており、また、制度改正の点数の引き下げで大手の訪問介護のみの業者は撤退を表明している。』等々であった。


 話を聞いて、自分も色々と考えた。非常に問題のある内容だが、議決するのは、料金改定の部分だけである。
 政府は『景気回復』と言っているが、今年の大雪による出費、石油製品の高騰、そして、これから各種公共料金が値上げとなる。これに加え、余市町としては、水道の値上げとゴミの有料化も、先般の議会で可決しており、これに加えて、介護保険も値上げ。という事であれば、う〜ん、う〜ん、実際問題として、かなり厳しいだろう。
 だが、現時点の収支でも、赤字となっているし、逆に若い世代からは『なんで昔のツケを俺たちが払わなければならないのか』という声もある。
 使ったものは、払わないとダメだろうし、先送りにしても問題は解決しない・・・

 そんな事を思いながら、9・10日の委員会の質疑に臨んだのであったのだが・・・・

 まず、委員会が始まって、自分は資料要求をした。内容は「地域包括支援センターの余市町としての青写真を出してほしい」というものであった。
 計画書内では19年4月以降の創設となっていたが、「場所はどこにするのか。どんなメニューにするのか、確定でなくても、骨子でも良い」との事であったが、結論としては『これから協議するので、出せない』との事で、結果として資料は出なかった。


 委員会質疑に当たっては、会派としても、個人で考えている質問も会派内で検討して、質問する順番を決めて、最初は、土屋議員が行い、主に、ヘルパーの現状を訴えたが、なかなか納得する答弁を引き出せなかったようで、『なんで〜』と悔しがっていた。

 そして、次に自分が行ったが、質問の内容としては、
・事業者が営利と思われる事業に介護保険を使っているのではないか。これが給付の増大に繋がっているのではないか。
・各事業所のヘルパーの資質に問題はないのか。
・ケアマネジャーの待遇については、前回の改正でも、問題となったが、改善されるのか。また、事業所に所属している以上、公平性が保たれるのか。
・19年4月という1年後以降の創設となっている支援センターの青写真がなぜないのか。
・支援センターはどういう運営をするのか。また、有資格者が必要となっているが、町に資格者はいるのか。増員をするのであれば、現在の行政改革に逆行するのではないか。
・給付が厳しいので、要支援に分類される人を切り捨て、国は、地方分権の名の下に、財源も出さないで、予防給付の名の下に、町村で、ご自由にやって下さい。と言っているだけではないのか。
・施設入所希望者の待機者について、役場側と事業者側の認識がどうして違うのか。
・このままで行けば、介護保険の制度そのものが持たなくなるのではないか。
 等々であった。

 答弁も色々であったが、『支援センターは直営で行う』との事であり、「だったら、尚更、青写真が必要ではないか?」と詰めたが、結果としては、明確なものは何も出なかった。また、『制度の矛盾については、道・国に対して、申し入れをしたい』との答弁も得ていた。


 初日の9日は、4名の質疑者で終わって、翌日の10日になり、最終的には今回の特別委員会で質疑をした議員は、19名中(議長・委員長、並びに野呂委員は病気のため欠席)新自治研究会5名(全員)、共産党4名(全員)、明政会・無所属各1名であったが、質疑が進むにつれて、問題点も露見して来た。

 二日目は、佐藤敏議員が『昨日の土屋美奈子議員や吉田浩一議員の質疑の中で、支援センターの件が出され、答弁としては“直営で運営”との事であったが、直営だけでは色々と問題もあるのではないか?』との質問がされ『付属機関として運営協議会もあり、その中に民間事業者も入り、官民一帯となって行いたい』との答弁もされた。
 松原議員・吉田豊議員と続き、吉田豊議員は、『料金改定に伴い、2号保険者から集められた金額はどうなっているのか。1号保険者の中でも制度の矛盾があるのではないか』と質問がされ、答弁としても、どうも明確ではなく、さらに、『65歳以上で社会保険に加入している人はで余市町がキップを出している』との答弁であったが、これに対して『社会保険の場合は、事業者が半分負担するというなっているのに、どうして、町から全額のキップが出されるのか?』と再質問をされて、これには答弁が出来なくなっていた。

 さらに、今回の保険料の値上げでは、平均、26〜27%の値上率となっているのだが、国税全体の改正によって、場合によっては、夫婦二人の世帯で年額で3万以上、上がる家庭がある事も判明した。
 これはどういう事なのか?といえば、所得税の税率改正によって、今まで、非課税だった世帯が、課税世帯となる事によるものである。
 この質問は共産党の熊倉議員が行ったが、会派代表である吉田豊議員も事前に会派会議の中で話していたが、『これを質問したら、答弁出来なくなるだろう』とあえて質問はしなかったそうであるが、国税の控除金額が変わった事によって、控除後の金額が110万の所得税非課税世帯と130万の課税世帯では、介護保険料がまったく違って来る。だが、年金所得としては、変わるものではなく、あくまでも国税の控除金額が変わった事によるものである。
 熊倉議員からは『なぜ、しっかり数値を出さないのか。提案側として配慮に掛けるのではないか』と指摘された。
 また、渡辺正治議員からは『制度の矛盾はあったとしても、保険者としては、余市町である事に違いなく、もっと、しっかりしろ!』とも指摘をされた。

 まぁ、早い話、担当課としての勉強不足と方針の無さが、最後の最後に露見してしまったのではないか?と感じた。


 さて、今回の条例改正は、非常に悩ましいものであって、出来る事であれば、採決に参加したくない議案の一つであった。
 なんだかんだと言っても、国の制度が変わった以上、末端自治体の議会ではどうにもならない。
 そして、議案の中身としても、町長の政治的思考が左右する議案でもないし、どちらかといえば、担当部・担当課、つまり、今回の場合は、民生部高齢者福祉課が、議員をどれたけ納得させられる答弁をするか?の問題である。


 まぁ、ここだけの話だが、最終的には賛成せざるを得ないだろう。という考えから、今回の委員会が始まる前、つまり、8日の時点で、議案に対しての賛成討論を作成し終わっていた。(無論、自分一人で作成しました)
 つまり、自分の質疑は、賛成をするための条件を引き出すための質問、つまり、討論を前提に質問をしたのであったが・・・
 自分に対する答弁としても、う〜ん、う〜ん、かろうじて、片目をつぶって・・・という程度のものでしかなかったのだが・・・・・


 二日間という短い委員会質疑であったが、休憩の時には、会派で集まり、質疑の進み具合と、答弁の内容を、逐次、全員で検討しながら「どうする?」と何度も話し合いをもった。
 そして、質疑が終了した時点で、委員長に「会派内で検討したいので、若干の時間が頂きたい」と委員会を中断してもらい、最後の最後まで話し合いをしたのであった。

 会派の結論もあるが、全体としてどうなのか?という事も、ある程度、推測もした。
 結果としては、我々が反対に回ったとしても、おそらく、可決されるだろうし、最低でも可否同数。となれば、委員長は可決するであろう。と推測もした。
 そして会派の結論としては「保険者として、担当課は所在の明確さと責任の重さを、もっと、もっと考えてほしい」という事で、反対とする事に決したのであった。


 平成12年の新規条例の時には、賛成討論をして、討論最中に、共産党からヤジが飛んで、終わったら、議場全体から万雷の拍手をもらった。
 なんでヤジをもらったの?なんで、その後の拍手なの?と混乱して終わった記憶が残っている。
 そして今、今度は、賛成討論まで作っていて反対に回る。
 みなさんは、どう思うのでしょうか。

 我々の会派としては反対しましたが、条例案は原案の通り可決されました。18年とから介護保険料が値上げとなります。ただ、町民の方からは、間違いなく、『ばかやろー、なんで値上げに賛成したんだ!』と、罵声が飛んで来るでしょう。それに関しては、甘んじて受けます。
 

 相変わらず、長くて、長くて、ゴメンナサイ。

 尚、本日の本会議における採決において、討論を実施したのは、共産党の反対討論のみでした。



☆平成15年3月、介護保険一部改、未実施正賛成討論☆
本会議では賛成ではなかったので、実施はしていません・・・・
また、委員会開催前に作成したのを、委員会終了後に再度、作り直しました。
まぁ、実施はしていないのですが、中身としては、ほとんど反対の内容です。



 ただ今上程されました、平成18年第一回定例会付託、議案第14号、余市町介護保険条例の一部を改正する条例案につきまして、所属会派の新自治研究会を代表しまして、賛成という立場で討論を致したいと存じます。

 介護保険の保険料と制度については、3年毎に見直をされる事になっており、前回は平成15年に提案され、今回で2回目の改正となっております。
 今回の余市町としての条例改正部分は、高齢化が一段と進み、それに伴い、介護保険利用者の増加によって、現行保険料では収支均衡が取れなくなって来ている現状によって改正されるものがメインとなっております。また、国の制度改正によって、新たなる高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画の提案も策定され、今回の審議に合わせて、概要の説明もなされました。
 
 条例改正の中身については、現行、6段階の階層を、2段階目を二つに分ける事によって、7段階とし、月額では第1段階は1700円から2150円に。第2段階は2450円から2150円に。第3段階は旧第2段階の2450円から3133円に。第4段階は旧第3段階の3400円から4300円に。第5段階は旧第4段階の4416円から5583円に。第6段階は旧第5段階の5266円から6658円に。第7段階は旧第6段階の5608円から7092円となっており、増減率としては、新2段階が12%の減となっておりますが、他の段階は、全て、26〜27%の値上率となっております。

 さて、介護保険は平成12年度から実施されたものですが、新規条例として提案された時に、私は賛成討論を実施致しました。
 その時に『実施しながら、よりよい制度に変えて行く必要がある』と申し上げました。そして、平成15年の見直し、そして今回の見直しと、回を増すごとに、問題点が噴出して来ているのではないか。と考えております。

 その問題点とは、大別すると国・余市町・事業者・利用者の4ツの問題点に分けられると思います。
 国の問題点としては、今回の制度改正では、介護度の重い方に重点を置くことに改正され、軽度の認定を受けている方については、現行サービスが本人の状況改善に繋がらない事から、新たに予防給付制度を創設し、予防給付と介護給付に別けられる事になりました。
 しかしながら、その背景には、伸び続ける給付費の支出を押さえるために、軽度の認定を受けている方を制度から切り離す目的があり、それによって、切り離された方を、地域包括支援センターを創設し要介護にならないように支援する。という事になっています。
 ですが、この地域包括センターは、国の方針として、国の責任において、制度そのものを明確にしなければならないものを、地方分権という大義名分の元に、『各自治体の自由裁量によって、制度を作りなさい』と、無責任極まりない態度で、国の責任を末端自治体に押し付けようとしている事は確かであります。
 本来的には、介護を含め、医療関係は、どこの町に住んでいようが、同じサービスを受けれるというのが、本来の姿ではないでしょうか。
 また、前回の制度改正においても、介護報酬についても、介護認定度が低いほど、報酬単価設定が低くされた事も、結果的に、その部分から撤退せざるを得ない状況となって来て、大手介護業者の撤退もささやかれています。
 さらに、平成15年の見直しでも問題となったケアマネージャーの問題点についても、単価報酬は上がったものの、量的制限が加えられた事により、総体的には改善されず、かえって悪化の傾向となって来ており、これは、制度の矛盾以外の何物でもありません。

 次に余市町の問題としては、町としての方針の明確さの無さと業者指導に対して指導の問題です。
 今回の制度改正では、地域包括支援センターの設立がされる事になっていますが、18年度から制度が変わるのに、設立は19年4月以降という事とは、いったいどういった事なのでしょうか。確かに、国の方針の不明確さもあるでしょうが、現実問題として制度改正によって介護度が変わる方多数います。
 その中で、現在施設入所をされている方で、退去さぜるを得ない方がいるのかどうかは分かりませんが、認定度合いが変われば、受ける介護メニューも変わります。
 『他の自治体でも、18年度からの実施は数カ所で、大半は様子を見ている』との事でしたが、命にかかわる事項を預かる者としては、その責任は重大ではないでしょうか。
 そして、今回の特別委員会において、余市町として考えている地域包括支援センターのメニューについての資料請求をしましたが、その資料すら『提出出来ない』という現状でした。
 今回の法改正には、平成18年度から平成20年度の3カ年という事で、先行的に実施する必要はないかもしれませんが、最低でも、18年度に入った時点で、地域包括支援センターの青写真は出来ていなければならないのではないでしょうか。
 さらに、現行の制度の中で、単純に『介護は儲かる』として新規参入した事業者が多数あって、その中で、制度の矛盾もあって、その全てを監視・並びに強制調査も出来ないこともわかりますが、誤解を招くような事業者も現実的にあり、保険者として一層の監視と明確な方針で、強い態度で臨まなければならないのではないでしょうか。


 事業者の問題としては、先程も申し上げましたが単に『儲かる』として、新規参入した事業者も多かったようですが、昨年末には、町内のグループホームの経営者が交替する事態が発生しております。幸いにして、この事例については次の経営者の方に引き継がれたので、事なきを得ましたが、今回の制度改正がどう影響するかは分かりませんが、系列を持たない、単独事業所であれば、いつ発生してもおかしく無い現状になるのではないでしょうか。
 さらには、本来介護保険では認められていない事項に対しても、誤解を招くような行動をしている事があげられます。
 これは、民間企業としては利益を目的としているので、当然の事でしょうが、それによって、給付経費全体の増加に通じていることは否定出来ない事実であります。
 さらに、ケアマネージャーの本来の姿は、介護する側の立場に立たなければならないものが、事業所に所属している以上、事業者側の都合によって、動かざるを得ない、という状況下にあるのではないでしょうか。
 訪問介護を含め、各施設で働く方々の労働条件としても、制度変更によって、介護度が低いほど、報酬単価が下がることとなっており、余市町では無いと推測していますが、全国展開をしている大手事業所が事業からの撤退の意向を表等、介護制度そのものの根幹を揺るがしかねない事も懸念されます。
 さらに、現場で働く者にとっては、医療現場に準ずる職場であることから、各種感染や対人としての一方的な誤解や嫌がらせもあると聞いております。
 これらの諸問題をどう解決・指導してゆくのかは、保険者である、余市町の強い姿勢は言うに及ばず、保険者としても、道・国に対しても、強く申し出をする必要があるのではないでしょうか。

 利用する側の問題としては、必ずしも本人が必要としないメニューでも、一度、それをしてもらうと、経常的に利用してしまうもということもあるようで、結果として、これもまた給付費の増大に繋がっております。

 さらに、この他の問題としては、現在の制度では、サービスを提供する施設や事業所が多数集まる自治体ほど、保険料が高く、逆に、何も無い所は安くなる。高齢者人口が増加するに比例して、特老入所希望者の待機者も増えているのに対し、国は特老の新設や増設を認めない等の問題もあります。
 
 さて、今回の条例改正における特別委員会の審議については、国が目指す介護保険制度の矛盾も指摘しながら、余市町独自の今後の施策も含め、質疑がされましたが、答弁、並びに考え方、そして、将来に向けて不安定要素も多数ある事も、明確になったと感じます。
 特に、今回の法律改正において、現在、要介護1段階に分類される方の中で、新たに要支援1・2に分類された方を地域包括支援センターを中心にした、地域として包括的にケアを実施する事になっておりますが、この地域包括支援センターに関しては、余市町としての創設は19年度4月以降と先送りとなっております。
 ですが、制度改正は18年4月からであり、猶予期間があるとしても、要支援1・2に分類された方を、どのように支援して行くのかは、支援センターの青写真もまったく無い現状では、その姿さえ見えません。
 さらに余市町の条例改正の内容は、保険料率の変更ですが、需要と供給のバランスによって、また、保険料で給付を賄うという趣旨は理解出来るものの、公共料金を含め、各種値上げが目白押しの中で、26%もの値上げが果たして、妥当なのか?という問題もありますし、所得税の改正によって認定変えとなり、保険料が激増する世帯の実態も明かになりました。
 ですが、その一方では、『介護保険適用者が支払うのは当然』という意見もあります。
 どちらにしても、理念と理想と現実と、そのどれを取っても非常に矛盾にみちた制度である事だけは確かなようで、このままでは、介護保険制度そのものが維持出来なくなってしまうのではないか?と危惧されます。
 しかしながら、介護保険そのものを必要としている人も現状では多いのもまた、事実であります。
 採決に際しては、否決されてもおかしくない状態ではありますが、否決をした場合、現在の制度では、次の世代に負担を押し付けることとなることから、総体的に考えた場合、これ以上の負担を先送りには出来ない。そして国の制度として来ている以上、末端自治体の議会では、どうにもならない。という現状もあります。
 今回の討論を実施するに当たり、介護保険が初めて余市町議会に提案された時、今回と同じように、私は、賛成討論を実施致しました。その時には、以下のように、討論をしました。

『福祉とは、なんらかの理由により、社会に対し自立出来ない者を対象として“社会全体”として“自立の手助け”を、することを目的にしております。
 年齢や身体的特性等による“諸条件”を考慮しながら社会全体として“自立”の手助けをするものが福祉であり、福祉の前提となる必要不可欠な事項は、本人が“自立”をするという自覚・目的が必要であり、また、その福祉を受ける者もまた、“公平公正”に扱われるべきである。
 この条例を先送りにした場合、先送りにした分で完全なものが出来上がるのでしょうか。仮に、先送りをして、完全と思い、それを施行しても、住民の要望は多種多様であり、完全なもであるかどうかは別として、実施しながら、より良い制度に改めて行くという考えが必要であると考えべきである。』と行いました。

 今回の採決については、非常に矛盾に満ちたものばかりでありますが、福祉の理想を目指し、そして、理事者・議会・事業者・利用者と、今回の案件にかかわる全ての人々が、再度、福祉とは何か、介護とは何かを改めて考え直し、そして、制度そのものを止める事なく、より良いものにするために、大道として、賛成すべきであり、特に理事者側には、明確な指針と方針、さらには、国・道に対して一層の働きかけをして頂くことを条件にして、賛成すべきであると考えます。

 以上を申し上げまして、賛成討論と致したく、宜しくご賛同賜りますよう、お願い申し上げます。



☆平成12年、介護保険新規条例提案、賛成討論☆
実施日、平成12年3月13日


 本定例会に上程されました、議案第11号・余市町介護保険条例案、議案第16号・余市町在宅高齢者介護予防及び生活支援事業手数料徴収条例案、議案第19号・余市町国民建康保険税条例の一部を改正する条例案につきまして、私は余市町議会の賛成会派を代表致しまして“賛成”という立場で討論を致したいと存じます。

 福祉とは、なんらかの理由により、社会に対し自立出来ない者を対象として“社会全体”として“自立の手助け”を、することを目的にしております。
 つまり、年齢や身体的特性等による“諸条件”を考慮しながら社会全体として“自立”の手助けをするものが福祉であり、福祉の前提となる必要不可欠な事項は、本人が“自立”をするという自覚・目的が必要であると考え、また、その福祉を受ける者もまた、“公平公正”に審査をされるべきと考えます。

 さて、介護保険の導入の最大の目的は、急速に高齢化社会に突入する現在日本において“社会全体”として、高齢者の介護をいかにすべかという点より考え出された制度であります。
 介護制度の実施に当たり、まず、いかにして公平公正に、全体をカバーするかが最大の問題であり、次に来るのが利用料・保険料だと考えます。
 まず、公平公正に審査を行うに当たり、考え出されたのがコンピューター判断であります。たしかに、このコンピューター判定には、問題点があるかもしれませんが判定はあくまでも1次判定であり、これをカバーするために2次判定があり、一次判定でカバー出来ない所は、カバーをしており、現時点における余市町の介護認定においては、おおむね、その苦情というものは上がって来ていないものであります。

 次に、保険料についてですが、これは国の基準に則り、また、自治体のサービス内容によって多分に変わって参ります。
 余市町を見た場合、近隣市町村と単純に比較をしても決して高くはなく、また、国が示した在宅サービスの基準である14項目については、12項目まで実施可能であり、実施出来ない2項目については、有資格者の不在と、許可をもらった施設が無いために出来ないものであります。
 この他、町単独のサービスについても、9項目があり、国の示したサービス、並びに町単独サービスにおいても、現在、行っているものであり、他の市町村と比べても、なんら遜色の無いものとなっております。

 今回の介護保険条例は、簡単に言えば、施設を提供する店舗に、利用者が10%の自己負担付き商品券を持って、介護という買い物をするのであります。
 充実した店舗にするためには、それだけ店舗設備に投資が必要であり、何も無いけれども、施設の投資資金だけは取られる。というものと、多少、負担が多くとも、その施設がある。というのと、どちらが利便性があるかといえば、間違いなく、多少負担があったとしても、充実した施設があった方が良い。そして、余市町は後者の部類であると考え、4月1日には間に合いませんが、幸にして、本町の場合、山田町に老人保健施設の建設がすすんでおり、5月1日より受け入れが可能と思われます。
 保険料についてですが『わずかな年金しかない高齢者からも介護保険料を徴収するのは、悪政である。』という意見もあります。
 しかしながら個人的なものを申せば、私はまだ30才代ですので、介護保険の被保険者には当たりませんが、まもなく、40歳を迎え第2号被保険者となります。
 今の状況が、そのまま65歳まで推移したとした場合、つまり個人の所得や個人の会社がそのままで推移した場合、64歳までの介護保険料のみの負担額は168万円。これに、社会保険・厚生年金の保険料も加えた40才から64才までの総保険料総額は2500万円にものぼります。 確かに、税金を含めた社会保障費に関しては、金額が安いにこしたことはなく、だれもがそう思っております。しかし、20年後には間違いなく3人に一人が65才となる超高齢化社会において、今の制度がそのまま運用出来るとは思えません。

 日本は水と安全はダダといわれてきましたが、すでに過去の話であり、あらゆる面において、いままでの制度が疲弊しているのは明白であり、先程申しましたように、税金やそれに類するものは、出来るだけ負担したくないのは、心情であります。
 しかし、だからといって、その義務を放置すれば、さらに、将来に禍根を残すことは明白であり、今、求められることは、だれもが、有形・無形を問わず“社会全体”として、支えていかなければならないのでは、ないでしょうか。
 さらに、あらゆる面で社会全体が右肩上がりではなくなり、成熟時代に突入した今、行政には、より公正公平さが求められており、基準にのっとった受益者負担制度もしかるべきであり、さらに、今よりその制度を確立しておかなければ、正に、問題を先送りにするだけであると考えます。 無論、日本共産党議員団の主張されておられる、低所得者からの保険料徴収については、一定の理解も出来ます。
 しかし、本町の場合、一定の減額措置が取られており、介護保険導入の主旨である、社会全体で体制を支えるという理念からは、けっして外れていないものであると考えます。

 この条例は本年4月1日をもって全国一斉に実施されますが、この条例を今、否決をした場合、余市町は介護保険制度そのものが無くなります。これは、正に住民に対して“背信行為”となるのではないでしょうか。
 今回の条例制定は、いままで日の当たらなかった介護される者・ならびに介護する側を、社会全体として、あらゆる面において平均的に負担しようとするものであり“想像的理想”も大切でしょうが、実務行政レベルでは“現実的理想”が求められていると感じております。
 余市町の場合、今まで行って来た福祉サービスを“切り捨てるもの”は何も無く、サービスの面では近隣市町村と比べて見ても、なんら見劣りのするものはありません。
 住民の一番の不安は、いままでのサービスはどうなるのか?という点であり、行政サイドでは『負担以外は、なんら変わるものは無い。』と公言しております。
 無論、実際に実施をすれば、問題も出て来ると思われます。それは、だれもが経験がないからであります。
 だからといって、この条例を先送りにした場合、先送りにした分で完全なものが出来上がるのでしょうか。仮に、先送りをして、完全と思い、それを施行しても、住民の要望は多種多様であり、完全なものであるかどうかは別として、実施しながら、より良い制度に改めて行くという考えが必要であると考えます。此の際、色々な考え方もあると思いますが、大道として、条例を通すべきであると考えます。以上で賛成会派を代表しての、賛成討論を終わりますので、宜しく、ご賛同をお願い致します。





 いゃ〜、本当に長いですね〜。字数にして約15000字で、A4で13枚くらいあります。読破された方、ご苦労様でした。
 ちなみに、腕が痛いです(;;)


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