平成14年11月29日追加作成(24日初回UP)
☆平成13年度水道決算反対本会議討論☆


  余市町議会平成14年11月29日開催の第8回臨時会において、平成13年度、余市町水道会計決算認定についての本会議採決において、私は採決前に反対討論を行いました。以下は、本会議で実施した討論です。尚、24日にUPした内容から一部修正しております。


 平成14年、第7回臨時会に上程されました、平成13年度余市町水道事業会計、決算認定について、我が会派を代表し、反対という立場で討論致したいと存じます。

 さて、決算の定義とはなんでしょうか。私は、決算には3ッの定義があると考えております。
 1点目として、事業そのものが適正に実施されたのか。2点目として、現金出納が、正しく行われたか。そして3点目には、収支の計算が明瞭であきらかになっているのか。の以上3点を総合的に判断しなければならないと考えます。

 平成13年度の水道事業は、13年11月より約35%の値上げが実施された年でありました。
 値上げされた背景には、12年度末において1億9313万円にのぼる累計赤字があり、その解消のために、平成13年9月の第3回定例会において、賛成13・反対6の賛成多数で可決されたものでした。
 値上げ時期が13年度途中という事でありましたが、おおむね値上げ後の計画にそった実績が出され、売上に当たる水道収益は、12年度対比で3108万円の増となり、単年度収支では1894万円の赤字となりましたが、来年度以降は単年度黒字が見込まれ、累計損失も減少して行くことが明らかとなり、水道事業としては赤字からの脱却が見込まれます。
 事業そのものは、値上げにより黒字転換に向かった事は喜ばしい限りではありますが、反面、不能欠損については、984件で197万円となり、12年対比では件数で229件、金額では52万が増えております。 また減免された金額も、値上げによると思われる申請増により、155万円と昨年対比では22万円が増えております。

 さて、決算の定義であります3ッの点についてですが、まず1点目の“事業そのものが適正に実施されたのか”については、値上げという背景はあるものの、事業全体が改善方向に向かっているものであり、またさらに、水道給水という事項に関してとどこうりなく行われた。という点で、これについては、適正であったと判断されます。
 2点目の“現金出納が正しく行われたか”については、余市町の場合、常設の監査委員がおり例月出納検査が実施されており、この点についても適正であると判断され、さらに、決算審査意見書も適正であると思います。
 しかしながら、3点目の基本的原則である“収支の計算が明瞭であきらかになっているのか”については、私は、大いに問題があると考えこの点について町長に質疑をしましたが、町長は『適正であり、問題は無い。』との答弁をされました。
 

 水道会計は公営企業法に乗っ取り帳簿の記載がなされなければならない。という前提があります。
 地方公営企業法施行令第9条・会計の原則の4には『会計に関する書類をめいりょうに表示しなければならない。』とあります。同じく、地方公営企業法施行令の第16条・勘定の区分については、2に『損益勘定においては、収益勘定及び費用勘定に区分しその収益及び費用の内容を明らかにするものとする。』ともあります。
 これに続く、地方公営企業法施行規則においては、第2条の2・勘定の区分においては、『勘定科目を別表にかかげる通り』とし、2では『これに該当しないものは民間勘定の区分を考慮しなければならない。』とも、明確に記載されております。

 さて、余市町の水道事業会計の決算書を見れば、公営企業法と照らし合わせ、3ッの矛盾点が発生しております。
 1点目として余市川汚染事故、に関する損害賠償金の入金見込みを予算上で組み入れをしている事。2点目として不能欠損について、不能欠損を営業外費用に計上しており、また、不能欠損の金額が決算書上に明記されていない事。3点目として、減免された金額についても、決算書上に明記されていない事。の3点が上げられます。

 企業会計は複式簿記を採用している。つまり、これは現金の出し入れがあった時に帳簿に記載する現金主義ではなく、事柄が発生した時点で振替を起こさなければならない、という発生主義で帳簿を記載していかなければならない。それも、貸借である以上、借方・貸方ともに同じ金額にならなければならいという事が大前提にあります。
 まず1点目の水道汚染事故の表記については、損害賠償金が確定した時点で、本来は帳簿上に、その金額を明記しておかなければならなかった。これは、地方公営企業法施行令第13条に『その債権又は債務の確定の際、直ちに現金収納、又は支払いをしないものについては、未収又は未払いとして計上しなければならない。』と明記されており、水道事故の損害賠償金が確定した時点で、振替を起こし、別項目として損害賠償金を明記しておかなければならなかった。しかしながら、余市町はこの手法を取らなかった。
 その理由として『現金が入金されるかどうか分からないので、現金が入金された時に、雑収入として処理をする。』との答弁でした。
 確かに、帳簿の記載の仕方については、行く通りもあり、理事者側が主張する、『現金が入金された時に処理する』も間違いではないと思います。
 では、現金が動いた時点で、帳簿に記載するといのうのであれば、なぜ、予算書上に、当所見込みとして、予算組をしているのでしょうか?
 『現金が入るかどうか分からない』とするのであれば、予算上では“0”円で計上しなければ、ならないのではないでしょうか。
 また、この水道事故に関する損害賠償金については、現時点まで、毎年120万円ずつ、順調に入金されており、13年度末現在で残金600万円が損害賠償金予定金額となっていますが、仮に、相手先が倒産等によって、回収不能となった場合は、いったい、どのようにして経理処理をするのか。
 現時点で600万円という金額は、損害賠償金ではなく単なる予定見込み金額としかなり得ません。なぜなら、600万円という数値が貸借対照表上に無いからであり、仮に、回収不能となった場合、600万円の発生根拠をどこに求めるのか。600万円の損失であるのであれば、なんという科目で処理するのでしょうか。
 現在のやり方では、会計処理が出来ない事となり、帳簿に無い金額をどう損失として計上するのか。不能欠損処理が出来ない事となります。
 つまり、会計的にはまったく、統一性が無く明瞭ではない。という事になるのではないでしょうか。

 2点目の、不能欠損についてですが、なぜ故、営業外費用なのか?がまったく理解出来ません。
 水道事業は、水を売る商売であり、余市町では、月遅れで請求書を発行するために、総ての売上が一度、未収金として処理をされます。
 未収金の発生要因は、水の販売・売上という、つまり、営業“内”にかかわる事項であり、未収金という項目ではありますが、その性質としては、水の売上、つまり、売掛金です。
 不能欠損は、水道代金が回収出来なかった事であり、なぜ、それが営業“外”となるのか。営業外というのは、本来、営業に拘わらない事項で支出があった場合に使う科目であるはずです。発生したのは水の販売という営業内の事項であり、それがなぜ、営業外で経費参入をしなければならないのかが、まったく理解出来ません。
 これに加え、決算書上には、不能欠損金額についても明記されておらず、監査意見書を見て、始めてその件数と金額が分かり、これもまた、会計の明瞭化という事項に反していると考えます。

 3点目の減免制度とその金額についてですが、まず、決算書、並びに、監査意見書においても、その年度において減免された金額が一切、明記されておらず、質問をして始めて分かる金額であります。
 そもそも、地方公営企業法上においては、減免や値引きに関する項目は記載されておりません。つまり、公営企業法上では、「値引きをしてはダメだ」という事ではないでしょうか。しかし、それを余市町が実施をしている。実施している事は、けっして悪い事ではないとは思いますが、会計上は、特別な事項であり、特別な事項である以上は、その減免された金額等についても、決算書上に明記されて、いなければ、ならないのではないでしょうか。
 余市町の料金減免については、余市町水道事業給水条例、第26条の2に、その根拠を求めていますが、この条例文の中に、『公益上、その他、特別な理由があると、認められた場合は・・』としています。つまり、余市町の減免は、余市町条例上においても、特別な事項としており、特別な事項である以上、決算書には明記されていなければ、ならないのではないでしょうか。
 委員会質疑の中で監査委員に対しても、「どのように確認したのか?」について質問をした所、監査委員ですら『減免金額は口頭報告のみ』との事であり、ならば、どうして、明瞭であといえるのか。そして、町長は何をもって、会計処理が『適正である。問題はない。』と、なぜ、言い切れるのでしょうか。


 さて、13年度の水道決算は、昨年までの水道決算とは、まったく違うと考えられます。なぜなら、13年11月から値上げをされたからであります。
 13年10月分までは、言い換えれば前阿部時代のものの、延長であり、この時点までなら、『継続』と言う事は可能でしょう。
 しかしながら、料金値上げ、さらには、値上げの中での減免実施は、阿部町政時代とは、内容は同じでも、まったく別物であり、大谷町長は新たな事業展開をした事になります。
 新しくなったのであれば、根本的に見直すのが、前町長と違う、新町長の役目ではないでしょうか。しかしながら、実態としては、継続でもなければ、新展開でもない。単なる答弁の繰り返しをしているに過ぎないと、判断せざるを得ません。


 これは、料金の減免の考え方と土地区画事業に対する先行投資についてであり、なぜ故、水道会計で持たなければ、ならないのでしょうか。
 減免に関する事項については、余市町・水道給水条例の第26条の2を根拠としていますが、条例文としては『町長が公益上、そのた必要と定めた特別な理由がある場合・・』と明記しております。
 つまり、特別な理由の判断をするのは、あくまでも『町長』であり、『水道管理者』には、その決定権が無い事になります。
 水道は、公的部分を含んではおりますが、簿記形式からも分かるように、まったくの別経理で考えなければならない。余市町の場合は、管理者を町長が兼任しておりますが、水道管理者が別とした場合、余市・町長の押し付けによって、減免と先行投資を強制され、
それが収支悪化の要因を招いているという現状があるとするならば、さらに、水道料金という公的料金の公平という観点から見た場合、水道管理者としては、どう判断するのでしょうか。


 水道料金は、水を使用する、しないにかかわらず、水道管と繋がっていれば基本料金が、かかります。つまり、考え方の基本は、平等にならなければ、なりません。
 平等にするためには、負担割合も、同じ率に、ならなければならないはずです。ですが、減免による売上の減少分、さらには、土地区画事業に対する先行投資は、通常料金を支払っている者から見れば、不平等と考えるのが妥当であり、水道管理者側から見れば、当然、受益者の利益を守るためにも、減免によって減少した逸失利益、さらには、現時点で受益者不在の土地区画整備事業に対する先行投資をした部分についても、余市町に対し、保証を求める。というのが、しごく、当然な、姿勢ではないてしょうか。
 まして、無水地帯が未だにある現状から、無水地帯の住民から見れば、『一日でも早く水道を通してほしい』という悲願があり、無水地帯の住民から『なぜ、土地区画事業だけが先行投資をされるのか』と質問を受けた場合、水道管理者としては、いったい、どのように答えるのでしょうか。


 平成13年度からの水道事業は、先程も申し上げましたが、阿部時代の継続ではなく、大谷町長が提案した、まったく新しい政策であるはずです。
 町長は質疑の中で、『水道は公的なものであり、民間とは違う。水道会計の中で持たなければならない。』という答弁を繰り返しておりましたが、町条例と照らし合わせても、
どこに、整合性があるのでしょうか。まして、阿部時代の答弁の単なる繰り返し、という事であれば、大谷カラーというのが、どこに表れているのでしょうか。

 町長は、選挙公約では、前文に『民間経営の理念を取れ入れ』とし、『だれにでも、分かりやすい、公平な町政』という項目を“公約”として掲げています。
 複式簿記は、民間の帳簿の付け方であり、今、行政としても、貸借対照表を導入する自治体が増えておりますが、町長は『水道事業は民間の会社の営利目的とは違う。公益性があり、貸借では判断出来ない。』との答弁をされました。貸借で判断出来ないのであれば、何をもって判断されるのでしょうか。
 『民間企業違う』というのであれば、なんのために水道会計においても、貸借対照表や損益計算表が法として、義務つけられているのでしょうか。この矛盾は、どう説明さるのか?


 電気・ガス・水道は、人が生活してゆく上での、もっとも基本的な事項であり、その一つである、水というものを、町長は水道管理者として、自由に扱うことが出来る。という立場である事を理解しているのでしょうか。
 確かに、町長の答弁の通り、水道事業は民間事業とは違います。どこがどう違うのか?と言えば、水道料金を回収するに当たり、支払わなければ、水を止める。という事により、強制的に支払いをさせる事が出来るという点が一番、違うのではないでしょうか。
 つまり、町長は、絶対的な水というものを独占し、一手に扱う権限を有しているという事が、最も違う所です。
 絶対的なものを有している以上、その会計は明瞭でなければなりません。それが公(おおやけ)であるのなら、尚更です。


 そもそも、決算とは、その年において行われた事業を数値として表すものであり、決算書一冊を見れば、総ての内容が分からなければ、なりません。
 つまり、減免や不能欠損についても、明確に記載され、だれが見ても、すぐに理解出来るように記載しておかなければならない。債権がいくらあるのか、減免された金額がいくらあったのか。さらに、不能欠損の金額についても質疑しなければ分からない。という事自体が、地方公営企業法施行令第9条の精神に反していると考えられます。

 法の精神に反している以上、どうして賛成が出来るのでしょうか。そして、町長の答弁に、整合性や明確な指針、考えが表れていたのでしょうか?
 どれを取っても、何を見ても不明確のままでは、賛成をする根拠には、なり得ない事は、明白であり、平成13年度・水道会計・決算認定に対し反対を表明致し、議員諸兄の賛同を求めるものであります。
 以上で反対討論を終了させて頂きます。

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